議定内容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 11:34 UTC 版)
下記にウィーン議定書の内容を示す。なお太字は神聖同盟の原加盟国、下線は四国同盟の原加盟国を示す。 参加国議定内容オーストリア帝国(神聖同盟の原加盟国、四国同盟の原加盟国) 旧神聖ローマ帝国領の大部分にあたる35君主国と4自由市でドイツ連邦を構成、オーストリア皇帝をその盟主とする。 イタリア北部のロンバルディアと旧ヴェネツィア共和国領を獲得、オーストリア皇帝が王を兼ねるロンバルド=ヴェネト王国とする。 ロシア帝国(神聖同盟の原加盟国、四国同盟の原加盟国) ロシア皇帝が大公を兼ねるフィンランド大公国が承認される。 オスマン帝国からベッサラビアを獲得する。 ワルシャワ公国の大部分をポーランド立憲王国とし、ロシア皇帝が王を兼ねる事実上のロシア領にする(第四次ポーランド分割)。 プロイセン王国(神聖同盟の原加盟国、四国同盟の原加盟国) ザクセン王国の北半分、ラインラント、旧ルクセンブルク公領の一部、オラニエ=ナッサウ家のドイツ内の所領などを獲得する。 ワルシャワ公国の一部をポズナン大公国とし、プロイセン王が大公を兼ねる。 スウェーデンから西ポンメルンを獲得する。 イギリス連合王国(四国同盟の原加盟国) フランスからマルタ島を獲得する。 オランダからセイロン島とケープ植民地を獲得する。 イオニア諸島(現ギリシャ)の宗主権を獲得し、イオニア諸島合衆国を成立させる。 フランス王国 セネガルを植民地にする。 ルイ18世が即位してブルボン朝が復活、フランス革命前の状態を回復する(フランス復古王政)。 オランダ(ネーデルラント) 旧ネーデルラント連邦共和国領に加え、オーストリアから旧ルクセンブルク公領の大部分を含む南ネーデルラントを獲得、新たにオラニエ=ナッサウ家の王を戴くネーデルラント連合王国に再編する。旧ルクセンブルク公領は新たにオランダ王が大公を兼ねるルクセンブルク大公国とし、ドイツ連邦に加盟する。 南ネーデルラントの大部分は1830年に独立してベルギー王国になる。 スウェーデン王国 デンマークからノルウェーを獲得、スウェーデンとの同君連合下に入れる(スウェーデン=ノルウェー連合王国)。 サルデーニャ王国 旧ジェノヴァ共和国領を獲得する。 ナポリ王国 フェルディナンド4世が復位してシチリア・ブルボン朝が復活。翌1816年にシチリア王国と正式に合併して両シチリア王国が成立する。 スペイン王国 フェルナンド7世が復位してスペイン・ブルボン朝が復活。 スイス連邦 新たに5つのカントン(州)を加え、永世中立国として承認される。
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