航行不能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/13 16:40 UTC 版)
「オハイオ (タンカー)」の記事における「航行不能」の解説
オハイオは接近する魚雷をゆっくりと回避しようとしていたが、そこへ2発の爆弾が両舷に落下した。オハイオの船体は、船底が海面から出たのではないかと思われるほどに持ち上げられ、軋みながら海面へ落下した。海水と弾片が大量にオハイオの甲板上に降り注いだ。オハイオの保安機器の1つとして特に装備されていた差動装置によって自動的にスクリューの回転数が落とされたために、他の船であれば起こっていたであろうスクリューの空転による機関へのダメージは避けられた。それでも続けざまに至近弾が発生し、右舷で発生した爆発によってオハイオの船体が左舷に傾いた。これによって機関室は照明が消えて真っ暗になった。マスター・スイッチが爆発の衝撃で故障を起こしていたものの、電気技師が速やかにマスター・スイッチと照明を復旧した。だがこの衝撃の結果、オハイオのボイラーの火が消えてしまい、燃料ポンプを作動させられるだけの蒸気圧が残っているうちにボイラーを再始動する必要があった。 機関員たちは順調にボイラーの再始動を成功させ、20分も経たずにオハイオは16ノットで航行を再開した。ところが、再び爆撃を受けたオハイオは大きく振動し、エンジンの回転数が低下してそのまま停止してしまった。メイン・スイッチと電動燃料ポンプは衝撃で破損していたため、機関員はなんとか電気系統を再接続し、予備蒸気系によって機関の再始動を試みた。 ボイラーの再点火に成功して機関室内に黒煙が満ちたものの、程なく油配管への水の混入や復水器の真空が失われたことによる黒煙と白煙を吐き始め、オハイオは徐々に速力を落として10時50分に完全に停止してしまった。機関の復旧の望みはなく、オハイオの乗員は船を放棄して、援助のために寄り添っていた駆逐艦ペン(英語版)(HMS Penn, G77)(艦長:J・H・スウェイン少佐)へ移乗した。さらに駆逐艦レドバリー(英語版)(HMS Ledbury, L90)(艦長:R・P・ヒル(英語版)少佐)も駆け付けたが、レドバリーはすぐにイタリア海軍のMAS艇に雷撃された軽巡洋艦マンチェスター(HMS Manchester, C15)の捜索を命じられて離れていった。
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航行不能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 13:26 UTC 版)
第二次世界大戦中は、スクリューにからんだ異物、防潜網に対して、ダイバーがダイバーズロックから外に出て切断したり、潜水艦に装備されたワイヤーカッターなどによって除去を行った。戦後には、無人潜航艇(UUV)なども導入され深海でのワイヤーやネットの切断などが行われる。
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