航空(や宇宙飛行)における高度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/19 01:36 UTC 版)
「高度」の記事における「航空(や宇宙飛行)における高度」の解説
航空においては、高度という用語はいくつかの意味を持ち、その意味を明確にする修飾語を付けて用いられる(例えば、「真高度」("true altitude") 等)か、文脈から意味が暗示される。高度情報を交換する集団は、どの定義の意味で用いられているかを明確にしなければならない。 航空における高度は、基準面として平均海面 (mean sea level; MSL) を用いる海抜高度 (altitude above mean sea level; AMSL altitude) か、地面を用いる対地高度 (altitude above ground level; AGL altitude) のどちらかで測定する。 なお、一部の例外を除き、日本では “altitude” を「高度」、“height” を「高さ」と表現する。例えば、ILS(計器着陸装置)カテゴリー運航における “decision altitude” は「決心高度」、“decision height” は「決心高」と日本語表記される。 気圧高度(フィート)を100で割ったものをフライト・レベルと呼び、転移高度(米国では18,000フィート、日本では14,000フィート、管制の管轄によっては3,000フィート等のところもある)を超えた空域で用いられる。例えば高度計が18,000フィートのときは「フライトレベル180(ふらいとれべる わんえいとぜろ)」と言う。フライト・レベルで飛行する間は高度計は常に国際標準大気の気圧 (1013.25 hPa, 29.92 InHg) で規正される。 操縦室で測定した高度を最終的に示す機械は、アネロイド気圧計から測定された気圧を長さ(フィート又はメートル)に換算して計器上に表示する気圧高度計である。 気圧高度計以外にも電波高度計を用いて絶対高度を表示できる航空機も多い。電波高度計は主に低高度における運航の精度向上やGPWS(対地接近警報装置)に用いられる。 航空高度には、以下のようにいくつかの種類がある。 指示高度 (indicated altitude) は、高度計規正値によって規正された高度計の読み値である。 絶対高度 (absolute altitude) は、直下の地表からの距離 (AGL) を高度として用いるものである。 真高度 (true altitude) は、海抜つまり海面からの距離、本当の高度である。 高さ (height) は、ある特定の地点から上への距離である。 気圧高度 (pressure altitude) は、国際標準大気の気圧に対応した高度である。 密度高度 (density altitude) は、国際標準大気の密度に対応した高度である。
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