臨死体験後に起きる変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 02:19 UTC 版)
ケネス・リングやシェリー・サザランドの研究によると、何割かの臨死体験者は、体験後に「他人への同情心が深まり、他人の手助けをしたいという願望が強まった」と回答している。体験前は粗暴で暴力的であった人物が、臨死体験後は他者につくす献身的な人格に変わるという例もある。 ケネス・リングは臨死体験者に起こる変化を以下のようにまとめており、レイモンド・ムーディもほぼ同様の報告をしている。 【人生への評価】何気ない会話、行動、自然など、日々の生活にある《当たり前のもの》を評価するようになる 【自己受容】他者からの評価を気にせずに、ありのままの自分を認められるようになる 【他者への気遣い】他者への思いやりが増大する 【生命への尊敬の念】特に環境問題や生態系への関心が強まる 【反競争主義】社会的な成功のための競争への関心が弱まる 【反物質主義】から【精神性への移行】物質的な報酬への興味は薄れ、臨死体験で起きた精神的変容へ関心が移行する 【知識欲求】精神的な知識への強烈な渇きを覚えるようになる 【目的意識】人生は意味に満ちており、すべての人生には神聖な目的があるという意識が育つ 【死の恐怖の克服】死への恐怖は完全に克服される。死のプロセス自体への恐怖は残る傾向もある 【死後の世界の確信】や【生まれ変わりの存在についての肯定的な信頼】が育つ 【自殺の否定】 【光への信頼】 【自己超越】小さな自己という殻を破り、宇宙全体へと開かれていく心の成長をのぞむ 【サイキック現象】ヒーリング・予知・テレパシー・透視などの体験が数多く起こることが確認されている アメリカに住むある臨死体験者は、自らの変容についてこうまとめている。 臨死体験が起きる前、私の優先事項は滅茶苦茶だった。その順位が完全にひっくりかえった。一番上だったものが一番下になった。人生を一日一日大切に生きるということがわかった。
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