臨床心理士指定大学院
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 14:46 UTC 版)
臨床心理士になるには臨床心理士(更新制度:満5年ごとの資格更新が義務づけ) ↑ 臨床心理士資格審査 二次試験 口述面接試験 ↑ 臨床心理士資格審査 一次試験 多肢選択方式筆記試験論文記述筆記試験 多肢選択方式筆記試験 ↑ ↑ ↑ 外部有給臨床実務経験 ↑ 臨床心理士指定大学院 第1種指定大学院 第2種指定大学院 専門職大学院 臨床心理学系修士号取得修士学位請求論文審査合格内部臨床実務訓練(大学附属心理相談機関) 臨床心理学系修士号取得修士学位請求論文審査合格 臨床心理学系専門職学位取得内部臨床実務訓練(大学附属心理相談機関) ↑ 臨床心理士指定大学院入試 専門科目(基礎心理学、統計学、応用心理学など)外国語科目(英語など)口頭試問(研究業績、研究計画など) ↑ 大学心理学部、心理学隣接諸科学部、その他の学部卒業 臨床心理士になるには、その養成にあたって日本臨床心理士資格認定協会が指定する臨床心理士指定大学院の臨床心理学系専攻修士課程または専門職学位課程を修了すること、すなわち「修士(心理学)」や「修士(学術)」、「臨床心理修士(専門職)」などの臨床心理学系の修士号または専門職学位を取得することが基本要件である。臨床心理士指定大学院修了後は、臨床心理士資格審査において一次(筆記)・二次(面接)の両試験に同一年度合格することが必要と定められており、合格後に同協会への所定の登録手続きを経ることで認定に係り、臨床心理士と称することを得る。 臨床心理士指定大学院には、臨床実務訓練を行うための大学附属心理相談機関の設置など養成カリキュラムを充実させ、修了後直近の臨床心理士資格審査の受験が認められる「第1種指定大学院」と、内部に大学附属心理相談機関を備えていないため、臨床心理士資格審査の受験には修了後1年以上の外部有給臨床実務経験が義務づけられる「第2種指定大学院」、臨床心理士資格取得の試験の一次試験(筆記)のうち論文記述試験が免除される「専門職大学院」の3種類がある。 一般に、そもそも大学院は、高度専門職業人や研究者など特定分野の専門家の養成を目的とし、それらを志す者のみが受験するという母集団の特性上、大学院入試には通常の学力偏差値の概念は用いられず、また学部の偏差値がそのまま大学院の教育水準と対応しているわけでもないため、入試競争倍率が入学難易度を測る指標のひとつとされるが、臨床心理士指定大学院は、場合によっては10倍を超える入試競争倍率になることもあり(日本最高記録は、2002年の放送大学大学院における倍率56倍。合格率1.79%。ただし、放送大学大学院は第2種指定大学院のため、同大学院を修了しただけでは上記のように臨床心理士資格審査の受験は認められない)、他分野の大学院に比べて特に高倍率傾向で狭き門の難関とされる。
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