竜頭蛇尾
別表記:龍頭蛇尾
竜頭蛇尾とは
竜頭蛇尾は、最初は勢い盛んだったものが最後の方ではすっかり勢いをなくしているさま、を意味する表現。はじめのうちは調子が良かったのに最後は全く振るわない結果に終わる、とか、期待外れの結果に終わる、といった意味合いを込めて用いられることが多い。はじめは龍神のごとき威容、しかしその威厳は次第に薄れて、最終的にはただのヘビ、というような視覚的イメージで捉えられる表現である。
竜頭蛇尾の由来・語源
「竜頭蛇尾」という表現の初出は定かでないが、中国の古典、とりわけ宋代に編まれた仏教書を語源・由来とする見方が一般的である。同時代の禅の公案には「竜頭蛇尾」もしくは「虎頭蛇尾」という表現が散見される。「碧巌録」第一巻には、次のような記述がある。これを出典とする見解は多い。その他「黃帝陰符經講義」「古尊宿語錄」「永楽大典」などにも「竜頭蛇尾」の語が見える。
竜頭蛇尾の例文
- 大々的に開幕したイベントははじめこそ盛況だったが徐々に客足も遠のいて竜頭蛇尾に終わった
- 必ず達成すると息巻いて始めたが途中でサボり始めて竜頭蛇尾になってしまった
- 開幕4連勝と幸先はよかったが中盤以降は負けが込み竜頭蛇尾になった
竜頭蛇尾の類語と使い分け
「竜頭蛇尾」の同義語に「虎頭蛇尾」という表現がある。「虎」は勢い盛んなものの喩えである。期待と結果のギャップ(ずれ・落差)が大きくて期待はずれ、という意味では、「羊頭狗肉」も「竜頭蛇尾」に似た意味合いの表現として挙げられる。羊頭狗肉は「外見は立派だが内実は粗悪だ」という意味の表現である。店頭に羊頭を掲げて「美味しい羊肉を売っている店です」とアピールし、実際には粗悪な犬肉(狗肉)を売っている、という喩えである。「羊頭狗肉」には「見掛け倒し」のニュアンスが含まれる。竜頭蛇尾のような「最初の期待と最後の落胆」のニュアンスは特に含まれない。
はじめは勢い盛んだったものが衰えてゆく、という意味では「盛者必衰」も挙げられる。ただし「盛者必衰」はとりもなおさず「諸行無常」ということであり、「期待はずれ」のニュアンスはない。
竜頭蛇尾の英語
竜頭蛇尾は、英語では anticlimax(アンチクライマックス)と表現できる。anticlimax は「拍子抜け」や「期待外れ(の結末)」と訳されることが多い。竜頭蛇尾(りゅうとうだび)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 08:21 UTC 版)
「虎頭蛇尾」とも。最初は立派でも、尻すぼみに終わってしまうこと。(出典:『五灯会元』)
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竜頭蛇尾
「竜頭蛇尾」の例文・使い方・用例・文例
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