知名度の拡大へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 14:54 UTC 版)
2001年アメリカのアフガニスタン侵攻の報道において、タイシール・アッルーニー特派員の活躍により、アルジャジーラの名が広く知られるようになる。アルカーイダから送付された、オサマ・ビンラディン容疑者のメッセージの映像を独占放映したり、アフガニスタン国内から戦争実況を中継したりなどの報道活動により一躍注目を集め、「中東のCNN」と形容された。 同年12月15日、アフガニスタンに入国しようとしたサミ・アルハジカメラマンが、パキスタンの入国管理で拘束され、アメリカ軍に引き渡された。アメリカ軍はアルハジの容疑を「ビンラーディンのビデオを撮影した」「アフガンにミサイルを買いに行った」「9.11テロ後、アルカーイダに資金援助していた」などと頻繁に変更したが、いずれも立証することはできなかった。 しかし、アメリカ軍はアルハジカメラマンを「敵性戦闘員」と見なして裁判に掛けることなく、キューバのグアンタナモにある米軍基地に設けられたグアンタナモ湾収容キャンプに拘束し続けた。アルハジの弁護士によれば、彼が拘束されている罪状は全くの口実で、取り調べの内容は、アルジャジーラとアルカーイダの結びつきについて自白させようとするものであり、またアルジャジーラの内情をスパイとして提供するなら釈放すると持ちかけられたという。2008年5月2日、ようやく釈放され、アルハジは出身国のスーダンに帰国した。 2003年イラク戦争では、イラク市民の戦争被害やアメリカ兵の遺体映像などを流すなど、欧米メディアとは異なる視点のニュースを伝える姿勢は中東、ムスリム社会に於いて存在価値をますます高めている。この戦争では、アメリカ軍のミサイルがアルジャジーラのバグダード支局に命中し、特派員ターリク・アイユーブ(英語版、アラビア語版)が死亡している。 2005年6月、刷新開局。これまで使用してきたアラブ調のアイキャッチ等を一新した。 2006年11月1日、開局10周年を迎え、これまでの局の足跡を辿る番組のほか、子供と大人が討論する番組など、様々な特別記念番組を放送。また、これまでに殉職したスタッフに対して社員一同による黙祷を行った。この他、開局10周年にちなみ、多くの新しい企画が開始された。 2013年1月2日、アメリカ合衆国元副大統領アル・ゴアとジョエル・ハイアット(英語版)が設立したカレントTV(英語版)の買収を発表した。買収額は500億ドルのうち、ゴアへの譲渡額は100億円であった。これによって、ゴアは産油国カタールから巨額の利益を得たという批判があることを認めている。カレントTVは、アルジャジーラ・アメリカ(後述)として再始動した。
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