点付き空間の構成法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/17 21:21 UTC 版)
点付き空間 X の部分空間(部分点付き空間)とは、部分位相空間 A ⊆ X で X と基点を共有するものを言う。つまり包含写像 A ↪ X が基点を保つ写像を成す。 点付き空間 X の任意の同値関係による点付き商空間は、通常の商位相空間に基点として X の基点の商写像による像を選んだものを言う。 二つの点付き空間 (X, x0), (Y, y0) の直積とは、直積位相空間 X × Y に基点 (x0, y0) をとったものである(これは圏論的直積になる)。 点付き空間の圏における余積は、基点に関する楔和(一点和)で与えられる。 二つの点付き空間のスマッシュ積は本質的に、直積と一点和の商である。注目すべきは、スマッシュ積を備えた点付き空間の圏は 零次元球面 を単位対象とする対称モノイド圏(英語版)とすることができることである。一般の位相空間の圏では結合性の条件が満たされないのでこのようにはできない(が、適当な制限を加えた空間、例えばコンパクト生成(英語版)弱ハウスドルフ空間(英語版)の圏などでは、やはりできる)。 点付き空間 X の約懸垂 ΣX とは、X と点付き円周 S1 との(同相を除く)スマッシュ積を言う。 約懸垂をとる操作は、点付き空間の圏上の自己函手である。この函手は、各点付き空間 X をそのループ空間(英語版) ΩX へ送る函手 Ω に対する左随伴である。
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