根とは
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/20 05:36 UTC 版)
根という語はアントワーヌ・ラヴォアジエの化合物体系の中で最初に用いられた。この体系では、根は化合物から酸素を除いた残りの部分を意味していた。 しかし、時代が下るとこの意味は変化してくる。19世紀はじめ頃には化学反応の際にバラバラにならず集団としてふるまう原子団という意味で使用されるようになった。当時知られていた反応は主に無機塩のイオンが交換する反応であったので、根は多原子イオンとほぼ同義であった(なお現在でも陰イオンのことを根と称することがある)。 例えば1815年にジョセフ・ルイ・ゲイ=リュサックはシアン根 (CN) を見出している。また、1816年にはアンドレ=マリ・アンペールがアンモニウム根 (NH4) を見出している。1820年代に入ると有機化合物の研究が盛んになり、有機化合物中にも根が存在するかどうかが注目されていた。
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