松岡外相の反対とは? わかりやすく解説

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松岡外相の反対

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 13:58 UTC 版)

日米交渉」の記事における「松岡外相の反対」の解説

4月22日帰国した松岡外相は、日米諒解案がスタインハート工作返事ではなく自分のまったく関知しないルートの話であったことを知り不機嫌になった。その夜連絡懇談会では、2週間1、2か月ほど考えさせてほしいと述べ諒解案を取り合おうとはしなかった。『近衛手記』によると、松岡は、米国第一次世界大戦中石井・ランシング協定結んで後顧の憂い除いておきながら、戦後にこれを破棄した先例挙げて、本提案米国悪意七分善意三分解する論じたという。この松岡対米認識について、松岡恐れたのは第一次大戦再現であり、米国参戦して独伊が敗北すれば、たとえ日米妥協成立していても米国手のひら返される可能性があったとの指摘がある。 その後松岡日米諒解案を「陸海軍ヨリ更ニ強硬」(『機密戦争日誌』(5月3日付))な内容へと大幅に修正し5月3日連絡懇談会提示したまた、松岡連絡懇談会次の三原則提議した支那事変への貢献 三国同盟抵触しないこと 国際信義破らない 三原則は、アメリカ蔣介石圧力をかけて日中戦争解決貢献すること、アメリカ三国同盟承認すること、ドイツへ信義協調意味するため、これはアメリカ方針中国からの日本軍撤兵三国同盟骨抜き欧州戦争における英国援助と、真っ向から対立するものであった松岡狙いは、さらに強気に出てアメリカ欧州戦争参戦阻止することにあり、「独が起った場合には同盟条約によれば日本も当然起つのを正論なりと思う。しかし外交からいえばそうも行かぬ。米を参戦せしめず、また米をして支那から手を引かせる、というのが今度自分がやろうとする考えである」(5月8日連絡懇談会)とした。 同日松岡は、野村大使にハル国務長官宛のオーラルステートメント(口頭文書)を打電しているが、その内容松岡強気交渉姿勢を示すものであったドイツ・イタリア会談によって和平しない ソ連枢軸国の関係は良好 米国の参戦戦争長期化する 日本三国同盟にもとづく 5月7日野村ハル会談し松岡のオーラルステートメントを読み上げたが、多く間違いがあると断りを入れるほどであった野村ハル同意得てオーラルステートメントの手交を取りやめている)。ハルは、ヒトラー制覇七つの海に及ぶことを忍ぶことはできない米国権益擁護のために10年でも20年でも抵抗する決心であると野村語ったまた、野村松岡指示により日米中立条約提議したが、ハルは「それは4月9日文書含まれ提案とは全然異なった事柄である」と一蹴した。 なお、野村によればハル日米交渉開始について力を込めて督促したとのことである。

※この「松岡外相の反対」の解説は、「日米交渉」の解説の一部です。
「松岡外相の反対」を含む「日米交渉」の記事については、「日米交渉」の概要を参照ください。

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