東京消防庁の特殊救急自動車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 10:11 UTC 版)
「日本の救急車」の記事における「東京消防庁の特殊救急自動車」の解説
スーパーアンビュランス(2台目)(引退済み) 拡幅時 スーパーアンビュランス(3台目)(引退済み) 拡幅時 スーパーアンビュランス(4台目) 拡幅時 特殊救急車(スーパーアンビュランス) ボディを左右に拡幅することで左右各4床、計8床のベッドを有する救護所として大規模災害や多数傷病者が発生した時に活躍する車両。通常状態でも救急車として患者搬送 することができる。その為、サイレンアンプも通常の救急車と同じピーポーサイレンを装備している。かつては2台所有していたが、2021年に1台引退したことで、現在は残る1台のみが現存。1台目(引退済み) 1994年(平成6年)10月、三菱ふそう・ザ・グレートをベースにしたモデルが丸の内消防署に配備される。 1996年(平成8年)12月、東京消防庁第二消防方面本部消防救助機動部隊(通称ハイパーレスキュー)(大田区)発足のため、同隊に配置転換となる。 2004年(平成16年)、第二消防方面本部消防救助機動部隊のスーパーアンビュランス更新に伴い、東京消防庁第八消防方面本部消防救助機動部隊(立川市)に配置転換となる。 2006年(平成18年)引退。この間、地下鉄サリン事件、営団日比谷線脱線衝突事故、歌舞伎町ビル火災等に出動した。 2台目(引退済み) 2004年(平成16年)、1台目の更新車両で三菱ふそう・スーパーグレートをベースにしたモデルが第二消防方面本部消防救助機動部隊に配備される。1台目に比べ、患者室のドアやドアステップの構造が改善されている。秋葉原通り魔事件等に出動した他にTBS系ドラマオルトロスの犬やDr.DMAT〜瓦礫の下のヒポクラテス〜の劇中にも登場した。2007年より始まった東京マラソンでは毎年、ゴール地点の東京駅前(2016年までは東京ビッグサイト)で待機していた。 2018年(平成30年)引退。 3台目(引退済み) 2006年(平成18年)、1台目の更新車両でいすゞ・ギガをベースにしたモデルが第八消防方面本部消防救助機動部隊に配備される。 2021年(令和3年)引退。この間、渋谷温泉施設爆発事故、多摩テクノロジービルディング建設現場火災等に出動した。この引退を最期に第八消防方面本部消防救助機動部隊への車両配置が無くなった。 4台目 2018年(平成30年)、2台目の更新車両でいすゞ・ギガをベースにしたモデルが第二消防方面本部消防救助機動部隊に配備される。東京国際消防防災展2018、東京消防庁展示エリアにて一般公開。製造メーカーが京成自動車工業からヨコハマモーターセールスになり、キャブ上部の赤色灯が消防車で近年トレンドのルーフ内蔵型の赤色灯になった。 小田急線刺傷事件、京王線刺傷事件等に出動した他にTBS系ドラマTOKYO MER〜走る緊急救命室〜の劇中にも登場した。 特殊救急車(感染症等対応 大型救急車) 日産・シビリアンベースの大型救急自動車に一類・二類感染症患者や、体格が大きい外国人・力士等の重体重傷病者に対応できる電動油圧昇降式ストレッチャーと電動油圧昇降式ストレッチャーを収納するためのパワーゲートを装備している。 運転席は隔壁と気密性ドアにより患者室から完全に遮断する事が可能で、感染症患者搬送時は感染症患者用カプセル型ストレッチャー『アイソレーター』を使用し搬送する。 特殊救急車Ⅲ型(感染症等対応 高規格救急車) 札幌ボデー・トライハートをベースに体格が大きい外国人傷病者等や一類・二類感染症患者に対応する高規格救急車で2016年に2台導入された。 2021年に2台増強され現在は計4台配備されている。 通常時は高規格救急車として運用されており、体格が大きい外国人傷病者や感染症患者等、普通の高規格救急車では対応出来ない事案が発生した時に特殊救急車Ⅲ型として運用されている。 そのため、この救急車を見かけたからといって必ずしも体格が大きい外国人傷病者や感染症患者を搬送しているわけではなく、急病の人や怪我人も搬送している。 体格の大きい外国人に対応するため、通常の180kgまで対応のストレッチャーではなく強化型の230kgまで対応のストレッチャーを搭載しており、ほかにも小型の指揮台などを搭載している。 運転席は隔壁と気密性ドアにより患者室から完全に遮断する事が可能。Ⅲ型はカプセル型ストレッチャー『アイソレーター』を事前に準備・使用しなくても車内患者室全体を陰圧(アイソレーター内部と同じ)状態にする事で、病原体が車外に漏れ出ることなく病院まで安全に搬送することが可能となっている。 スーパーアンビュランス以前の特殊救急車 矢口消防署は、かつて矢口特殊救急隊が配置され、スーパーアンビュランスの前身である特殊救急車が配備されていた。この車両は現場救護所として活躍する車両で、酸素吸入器を備え救急資機材等を運ぶ車両でもあった。 1974年(昭和49年)初代型となるいすゞライトバスをベースにしたモデルが大田区矢口消防署に配備される。 1989年(平成元年)初代引退。この間にホテルニュージャパン火災等に出動した。2代目となるいすゞ・ジャーニーQベースにしたモデルが配備される。 1996年(平成8年)12月、東京消防庁第八消防方面本部消防救助機動部隊(立川市)発足のため、同隊に配転となる。 2004年(平成16年)2代目引退。この間に地下鉄サリン事件等に出場した。
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