せい‐そく‐り【性即理】
せいそくり 【性即理】
性即理
性即理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 01:04 UTC 版)
「性即理」および「性善説」も参照 朱子学において最も重点があるのが、倫理学・人間学であり、「性即理」はその基礎である。「性」がすなわち「理」に他ならず、人間の性が本来的には天理に従う「善」なるものである(性善説)という考え方である。 島田虔次は、性と理に関する諸概念を以下のように整理している。 体 - 理 - 形而上 - 道 - 未発 - 中 - 静 - 性 用 - 気 - 形而下 - 器 - 已発 - 和 - 動 - 情 「性」は、仁・義・礼・智・信の五常であるが、これは喜怒哀楽の「情」が発動する前の未発の状態である。これは気質の干渉を受けない純粋至善のものであり、ここに道徳の根拠が置かれるのである。一方、「情」は必ず悪いものというわけではないが、気質の干渉を受けた動的状態であり、中正を失い悪に流れる傾向をもつ。ここで、人欲(気質の性)に流れず、天理(本然の性)に従い、過不及のない「中」の状態を維持することを目標とする。
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