市営化と延伸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/27 23:45 UTC 版)
名古屋市の民営交通統合政策により、1936年(昭和11年)5月24日、中村電気軌道の軌道路線は市営化された。これに伴い総延長3.1372キロメートルの名古屋市電「中村線」が成立する。しかし市営化と同時に老朽化のため全線休止となった。再開は翌1937年(昭和12年)3月14日で、このとき、 全線複線化 名古屋駅高架化完成に伴い高架下を抜けた先の笹島町停留場まで延伸(0.2490キロメートル延長)。延長区間(中区笹島町 - 牧野町間)の軌道敷設特許は1937年1月22日付で取得。 大鳥居から中村公園前まで伸びていた末端区間0.5162キロメートルの軌道を撤去し参道化。稲葉地改め中村公園前停留場を終端とする。 という3つの改良が実施されている。再開と同時に中村線と栄町線・覚王山線とを直通する中村公園前 - 覚王山間の系統が新設された。 中村公園前から西、稲葉地町方面には市営バスが先行して設定されており、1952年3月時点では栄町から笹島町・中村公園前経由で稲葉地町へ至る系統が設定されていた。この稲葉地町方面については、太平洋戦争後商店街・住宅地の発展が著しく交通機関の拡充が望まれる状態にあるとして、市では中村線を稲葉地本通2丁目まで1.1キロメートル延伸する計画を立て、1955年(昭和30年)1月19日付で軌道敷設特許を取得した。延伸は2度に分けて実施され、まず1955年(昭和30年)8月10日に中村公園前から鳥居西通停留場までの区間が開業。翌1956年(昭和31年)7月15日稲葉地町停留場までの区間も開業し、笹島町 - 稲葉地町間の全線開通に至った。 稲葉地町延伸と同時に、終点付近に池下電車運輸事務所所属の操車場が開設された。同所は1958年(昭和33年)12月、池下事務所の閉鎖に伴い稲葉地電車運輸事務所へと昇格し、栄町線などを走る基幹系統の運行をつかさどった。
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