島豚(アーグ)
●起源 沖縄の養豚の歴史は古い。既に15世紀末には豚を飼っていたという朝鮮人の記録が残っている。また、畜産統計をひもとくと、今から100年前の明治27年に、既に84,883頭の豚が数えられている。当時の沖縄全体の人口が約35万人であるから、この頭数には驚くべきものがある。
●特徴 当時の豚は在来種であり、アーグ(島豚:シマウヮー)と呼ばれていた。外見は黒毛で毛質は固く長い。腰は低く湾曲し、腹部は地に着くほどに垂れ、足は太く短い。粗食に耐え、疾病に強く、肉質も優れていた。沖縄の気候・風土に合った豚であった。
●エピソード この豚がどのような経路で沖縄に入ってきたかは明らかではないが、中国との冊封関係を考えれば、中国大陸の品種と南方の島々で飼われていた品種との雑種であったと考えて良いであろう。明治35年に島にバークシャー種とハンプシャー種が入り、それ以降交雑が急速に進み、現在は純粋のアーグの姿を見ることができない。ここに紹介した豚は在来種の血を強く引く個体を戻し交配し、当時の姿を復元したものである。現在、美味しい豚肉の代名詞になっている黒豚はバークシャー種のことを指している。しかし、本物の黒豚は沖縄のアーグであり、島津の手により初めて鹿児島へ渡った時、この豚肉の味は例えることのできないほど美味しかったに違いない。そして、その記憶が今でも日本人の舌に残り、黒豚の伝説が作られたのだろう。
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