せん‐とく【宣徳】
宣徳
宣徳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 14:05 UTC 版)
宣徳期(1426 - 1435年)には青花の器にも年款銘が入れられるようになる。青花の作調には永楽期と大きな差は見られない。この時期には色釉に白抜きで紋様を表したものや、青花に上絵付け技法を併用したものがみられる。白抜きとは、紋様部分を盛り上げ、その部分を避けて釉を掛けたもので、藍釉を掛けた場合は地が藍色になり、紋様の部分が白く浮き出る(藍釉白花)。このほかに白磁紅彩、青花紅彩、黄地青花などの2色を用いた磁器が製作された。たとえば、黄地青花は、コバルト顔料で紋様を描き、透明釉を掛けて高火度焼成した後、地の部分に黄釉を塗り詰めて再度焼成するもので、釉下彩(青花)と釉上彩(黄釉)を併用している。これらは五彩のように図柄自体を複数の色で描くものとは異なり、紋様と地を別色で表したものである。この時期の五彩の遺品は少ないが、景徳鎮の珠山官窯址から出土した五彩蓮池水禽紋盤、チベットのサキャ寺伝来の五彩蓮池水禽紋鉢などが知られる。
※この「宣徳」の解説は、「中国の陶磁器」の解説の一部です。
「宣徳」を含む「中国の陶磁器」の記事については、「中国の陶磁器」の概要を参照ください。
「宣徳」の例文・使い方・用例・文例
- >> 「宣徳」を含む用語の索引
- 宣徳のページへのリンク