国際化と証券化の進展
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「日本長期信用銀行」の記事における「国際化と証券化の進展」の解説
金融の国際化についても、積極的に取り組み、1964年(昭和39年)10月、ニューヨークに初の海外駐在員事務所を開設。1971年(昭和46年)3月にロンドン、1972年(昭和47年)9月にシドニー、1973年10月にアムステルダムにそれぞれ駐在員事務所を開設。1973年7月、初の海外支店としてロンドン支店を開設。以後、ニューヨーク・ロサンゼルス・シンガポール・シカゴ・ケイマン・パリなどに支店が設置され、アメリカ・ヨーロッパ・アジアでの拠点を確立している。 国際業務面では、外為取扱実績が拡大し、特に1972年以降は国際的なシンジケートローン、私募債引受など長期資本取引が主要な業務となり、海外市場における証券引受・販売業務を積極的に展開した。証券ネットワークについては、1979年(昭和54年)9月、ロンドンに長銀インターナショナルを設立し、ユーロ債発行・流通市場で業務を開始した。また、その後、スイス長銀・ドイツ長銀・アジア長銀(香港)・シンガポール長銀を相次いで設立した。北米では、1988年(昭和63年)6月、グリニッチ・キャピタル・マーケット社(コネチカット州)を買収し、米国政府証券・モーゲージ証券の引受・販売を行い、プライマリー・ディーラーとしてトップクラスの評価を得た。1983年4月には長銀経営研究所を設立している。 長期金融の専門銀行として成長してきた長銀は、金融債の発行を通して、従来から証券分野と深くかかわり、国内市場においても国内債受託業務、私募債アレンジ業務、円建て外債(サムライ債)受託業務、公共債の引受・ディーリング業務等を中心に、内外の顧客に資本市場での調達・運用サービスを提供した。1993年度において、円建て外債の受託では主受託12件をつとめ、件数・金額とも邦銀中第1位となった。また、金融制度の改革に伴い、銀行子会社を通ずる証券会社の設立が認められると、1993年(平成5年)7月、100%出資で長銀証券株式会社が設立された。これにより、内外証券機能が一層充実することになった。
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