原因と原理とは? わかりやすく解説

原因と原理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/01 08:21 UTC 版)

山谷風」の記事における「原因と原理」の解説

夜間放射冷却によって山の斜面冷やされると、冷たく重い空気斜面沿いを下降する。また同時に放射冷却によって冷やされ斜面は、谷側の上空にある同じ高度の空気比べて冷たくなるため、谷の上空から山の斜面へ向かう水平な空気流れができる。すると、谷側でも地表から上空へと向かう空気流れ循環として成り立つ。ここで、斜面沿いに下降する冷たい気流山風やまかぜ、英:mountain breeze)である。盆地のような閉鎖的な平地では、山風によって集まった冷気滞留して冷気湖という冷たい空気の塊を形成することがある。 昼になって日が差し始めると、今度は山の斜面温められ暖かく軽い空気斜面沿いを上昇する温められ斜面は、谷側の上空にある同じ高度の空気よりも暖かくなり、山の斜面から谷の上空へ向かう空気流れができる。谷側の地表では空気が山へ向かって上昇したことで気圧が下がり、上空から地表へと向かう空気流れができる。ここで、斜面沿いに上昇する暖かい気流谷風たにかぜ、英:valley breeze)である。 山の斜面頂上暖まりやすく冷えやすい(比熱小さい)一方平らな平野盆地暖まりにくく冷えにくい(比熱大きい)。このため、昼になって日が差し始めると、斜面頂上にある空気平地や谷にある空気よりも速く暖められる暖まった空気密度低くなって浮力を受け上昇気流生じる。上昇気流によって上空へと移動した空気気圧が下がるため断熱膨張により今度冷却されるこのようにして斜面頂上では、地表付近平地や谷よりも気温が高いが、上空では逆に気温が低いという状態になる。ここで静水圧平衡考えると、地表付近では斜面頂上平地や谷よりも気圧低く上空では逆に気圧が高いということになる。 このため地表付近では、日の出からしばらく経つと、谷筋を山に向かって上昇し分岐しながら山麓を昇っていく谷風吹き上空では逆方向風が吹く逆に夜になって日射無くなると、斜面頂上にある空気平地や谷よりも速く冷えていく。すると今度上記と逆のことが起き空気密度の上昇→下降気流発生断熱圧縮による加熱)、地表付近では斜面頂上の方が平地や谷より気圧高く上空では気圧が低い状態になる。このため地表付近では、山頂から山麓吹き降ろし集合しながら谷筋を下る山風吹き上空では逆方向風が吹く。 以上が狭義山谷風である。 ただし、山の形状によって日の当たり具合温まりやすさが異なるため、複雑な循環となることもある。 また、低気圧による強風吹いているときなど、他の原因強い風吹いているときは、山谷風打ち消されることもあるが、山谷風が他の風を打ち消すこともある。山から乾燥した高温の風が吹き降ろフェーン山谷風がぶつかると、フェーン弱めて気温下げことがある

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原因と原理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 08:10 UTC 版)

海陸風」の記事における「原因と原理」の解説

陸は比熱小さく暖まりやすく冷えやすい一方比熱大きい海は暖まりにくく冷えにくい。このため、昼になって日が差し始めると、陸上にある空気海上にある空気よりも速く暖められる暖まった空気密度低くなって浮力を受け上昇気流生じる。上昇気流によって上空へと移動した空気気圧が下がるため断熱膨張により今度冷却されるこのようにして陸上地表付近では海上よりも気温が高いが、上空では逆に気温が低いという状態になる。ここで静水圧平衡考えると、地表付近では陸上海上よりも気圧低く上空では逆に気圧が高いということになる。このため地表付近では海から陸へ海風かいふううみかぜ)、上空では陸から海へ海風反流かいふうはんりゅう)という風が吹く。この風の循環海風循環かいふうじゅんかん)という。 逆に夜になって日射無くなると、陸上にある空気海上よりも速く冷えていく。すると今度上記と逆のことが起き空気密度の上昇→下降気流発生断熱圧縮による加熱)、地表付近では陸上の方が海上より気圧高く上空では気圧が低い状態になる。このため地表付近では陸から海へ陸風りくふうりくかぜ)、上空では海から陸へ陸風反流りくふうはんりゅう)という風が吹く。この風の循環陸風循環りくふうじゅんかん)という。 また、一般に海陸風最大風速は、海風のほうが陸風よりも大きい。 一日のうち朝と夕方陸風海風切り替わる時間帯があり、その間無風状態となる。これが凪(なぎ)である。

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