再独立後の模索
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 02:29 UTC 版)
再独立後のアルストムは鉄道車両の製造を中心とする交通インフラを担当するアルストム・トランスポール (Alstom Transport) と共に、発電機やボイラーなどの電力インフラ事業および送配電事業を行っていた。このうち鉄道関連については2000年にフィアットの鉄道関連部門を買収、従来の動力集中方式に換えて動力分散方式を採用した次世代高速電車のAGVの試作車を完成させた。 他方、電力インフラ事業については1999年、高出力ガスタービン事業の強化を主な目的に、スイスのABBとの共同出資でABB・アルストム・パワーを設立、2000年にはABB保有株式をアルストムが買い上げた。しかしガスタービン事業は期待した効果を得られず、経営危機に陥ったアルストムは2004年にフランス政府の支援を受け、欧州委員会の指示を受け送配電部門をアレヴァ(現在のオラノ)に売却、2006年5月には造船事業を行う子会社を売却した。復調を受けて同年4月ブイグがアルストムの株式の2割を買収し新たに大株主となり、2010年にアレヴァから送電事業を買い戻してアルストム・グリッドを設立した。しかしその後ゼネラル・エレクトリックから電力インフラ事業を行うアルストム・パワーとアルストム・グリッドの買収提案を受け、2015年11月に両事業を売却(GEパワーに統合)、2018年には再生可能エネルギー・送電・原子力事業に関連したゼネラル・エレクトリックとの合弁事業のアルストム持ち分を最終的にゼネラル・エレクトリックに売却した。
※この「再独立後の模索」の解説は、「アルストム」の解説の一部です。
「再独立後の模索」を含む「アルストム」の記事については、「アルストム」の概要を参照ください。
- 再独立後の模索のページへのリンク