再建に向けた動き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 09:56 UTC 版)
「フィリピン国鉄北方本線」の記事における「再建に向けた動き」の解説
かつて考えられていた北方線復旧では、ゲージを狭軌から標準軌に変え高架複線にして、マニラからマロロス、ブラカン、アンヘレス、クラーク特別経済地区、クラーク国際空港を結ぶ計画であった。計画費用は5億USドルであり、中国がこのうち400億ドルを資金供与することを提案していた。建設にむけた事業は2006年11月に始まったが、建設の遅れによって事業自体が再度中国政府によって商談の場に戻された。北ルソン鉄道公社の資金供給により2009年1月に一時的に事業が再開されるも、度重なる建設遅延や請け負った外国企業との論争によって2011年3月に事業は中止された。鉄道計画は2003年にアロヨ政権が中国機械工業集団公司(CNMEC)と締結したもので当初予算は4億2100万ドルの予想であった。2009年、CNMECは契約価格を5億9300万ドルに引き上げ、政府は損失の差額に同意した。政府は計画の資金調達のために4億ドルを中国輸出入銀行から調達しており、残りはフィリピン開発銀行(英語版)からのものだった。最終的に2011年、アキノ政権は法的問題と汚職との声から計画を中断した。2012年3月、フィリピン最高裁判所は下級裁判所に契約の過剰な費用の取り消しを求める訴訟の審理を進めるように伝えた。2012年以降、財務省は残額を決済する代わりに1億8400万ドルを中国輸出入銀行に支払うこととし、2012年9月までに4600万の4回の同一額の支払いを行った。国家経済開発庁のアルセニオ・バリサカン(英語版)は認知度の高い北方本線計画はベニグノ・アキノ3世大統領の任期の間続けていくと述べた。 運輸通信省はカナダのCPCSトランスコム(英語版)社に実行可能性調査を実施してもらい、プロジェクトを再調査した。この事前計画はマロロス-トゥトゥバン-カランバ-ロスバニョスの通勤線の存在によって評価された。 2017年6月25日、式典の場でアーサー・トゥガデ(英語版)運輸長官によってノースレール計画の名が公表され、最初の5つの駅の場所にマーカーが付けられた。計画は2都市間の移動時間を2時間から55分へ短縮し、学業や労働のために毎日マニラに移動するブラカン州とパンパンガ州からの通勤移動を容易にすることを目標にしている。鉄道路線は総延長106㎞であり、マニラのトゥトゥバンからクラーク国際空港を経由しクラーク経済特別区に到着する計画である。最高時速120㎞の8両編成の列車13編成が導入される予定である。計画費用は約51億米ドルであり、日本の資金供与で調達する。建設は2017年第四四半期に始まり、2021年までに完成する予定である。 更地化などの建設に向けた事業は2018年1月に始まった。
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