にせ‐え〔‐ヱ〕【似絵】
似絵
似絵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 01:13 UTC 版)
後鳥羽上皇像 藤原隆信の子藤原信実が描いたと伝わる後鳥羽上皇の肖像である。水無瀬神宮(大阪府島本町)所蔵で1221年の制作と考えられる。国宝。 花園天皇像 豪信(藤原豪信)の筆によるもので、文人としても知られた花園天皇を描いた作であるが、面貌に個性的な表現がみられる。暦応元年(1338年)の宸翰記文がある。長福寺(京都市)蔵。 伝源頼朝像・伝平重盛像・伝藤原光能像 藤原隆信の筆と伝承されてきた似絵の最高傑作で、特に伝源頼朝像・伝平重盛像の端正さは有名である。京都北郊の神護寺に伝わることから「神護寺三像」とも総称される。今日、美術史の立場から、康永四年(1345年)の足利直義願文を根拠に伝源頼朝像・伝平重盛像・伝藤原光能像はそれぞれ足利直義、足利尊氏、足利義詮の3名を描いたものであるとの新説が有力となっている。3像とも国宝に指定されている。 親鸞上人像 藤原信実の子、専阿弥陀仏が描いたもので、親鸞自身が驚くほど似ていたといわれる。そのため、この絵は「鏡の御影」と称された。 北条実時像・北条顕時像・金沢貞顕像・金沢貞将像 いずれも称名寺所蔵で絹本著色。「四将像」の名で伝世した肖像画として、文化史的にも価値が高い。画像の製作時期はいずれも像主の生存年代に近い。4像とも国宝である。附(つけたり)指定された顕弁像は貞顕の兄に当たり、鶴岡八幡宮の別当として僧正となった人物である。
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