交差耐性
交叉耐性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/05 02:50 UTC 版)
「ベンゾジアゼピン依存症」の記事における「交叉耐性」の解説
ベンゾジアゼピンは、GABAA受容体の増強作用について様々な鎮静剤と似たような機序を共有する。交叉耐性とは、ある薬が別の薬の離脱の影響を軽減する事を意味する。それはまた、ある薬への耐性は、別の類似作動薬への耐性の結果である。これがベンゾジアゼピンがアルコール依存患者を解毒するために用いられ、振戦せん妄のような重篤な命に関わるアルコールの離脱症候群を予防また治療するという救命の特性を有している理由である。しかしベンゾジアゼピンはアルコール依存症の急性の解毒には非常に有効であるが、アルコールへの欲求を増加させることにより、アルコール依存症の正の強化因子として作用する。低用量のベンゾジアゼピンは、アルコール依存症者のアルコール消費量を有意に増加させる。ベンゾジアゼピンに依存しているアルコール依存症では、ベンゾジアゼピンは急に離脱すべきではなく、非常にゆっくりとした離脱である必要がある。急すぎる離脱は重篤な不安やパニックをまねきやすく、それはアルコール依存症の回復における再発リスクであることがよく知られている。 アルコール、ベンゾジアゼピン系、バルビツール酸系、非ベンゾジアゼピン系薬にわたって交叉耐性が存在し、それは全てGABAA受容体のクロライド・イオンチャネルの機能を調整することで、GABAAの機能を増強する作用がある。
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