主要機器交換
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/07 16:03 UTC 版)
「東武モハ5300形電車」の記事における「主要機器交換」の解説
前述のように、モハ5300形が搭載するTDK-528/9-HM主電動機は吊り掛け式主電動機としては高回転型の特性を持ち、高速運転にも耐えうる主電動機であった。戦後の特急運転再開に伴って、デハ10系を出自とする車両のうちモハ5440形として再編されていた車両の多くが特急用車両として整備されていたが、それらの性能向上目的でTDK-528/9-HM主電動機を含む本形式が搭載する主要機器を供出し、代わりにモハ5440形が従来装備した主要機器を本形式へ搭載する機器交換改造が1951年(昭和26年)に実施された。 対象となったモハ5303 - 5306(モハ5303は初代)はモハ5440形から譲り受けた日立製作所MCH-200D電動カム軸式制御器・HS-266主電動機を搭載し、車両形式番号付与基準に従ってモハ5430形5431 - 5434と改称・改番された。同4両と編成されたクハ331(初代)・332・334・335についても主幹制御器の交換が行われ、クハ420形423 - 426と改番・編入された。また、これら改造・改番によって生じた空番を解消するため、モハ5307がモハ5303(2代)へ、クハ333がクハ331(2代)へそれぞれ改番が実施されている。 改番対照 旧番 改番後 モハ5303(初代) モハ5431 モハ5304 モハ5432 モハ5305 モハ5433 モハ5306 モハ5434 モハ5307 モハ5303(2代) クハ331(初代) クハ423 クハ332 クハ424 クハ333 クハ331(2代) クハ334 クハ425 クハ335 クハ426 1951年(昭和26年)8月に発生した浅草工場の火災によって電車6両が被災焼失したが、本形式においてはクハ430形434が被災し廃車となった。これら被災した車両の代替として、同年12月にクハ550形6両が新製された。同形式は制御車として竣功したものの、当初より電装・電動車化を前提として設計・製造されており、うち4両については制御車として運用されることなく1952年(昭和27年)に電動車化改造が施工されたが、同改造に際してはモハ5300形のうち前述機器交換の対象から外れていたモハ5300 - 5303(モハ5303は2代)より電装品を転用することとなった。さらに電装品を供出した同4両に対しては、大正15年系モハ2200形を電装解除・制御車化の上、その電装品を同4両へ転用するという玉突き改造が実施された。 同4両は豊電業US-531電動カム軸式制御器・イングリッシュ・エレクトリック社DK-91主電動機(端子電圧750V時定格出力97kW)を搭載し、モハ3200形3202 - 3205と改番・編入された。また、これらと編成を組む制御車についても前年改造された車両と同じく主幹制御器の交換が行われ、同様にクハ420形427・428と改番・編入されている。 これら一連の改造によって、モハ5300形・クハ330形は竣功後5年足らずで形式消滅した[要出典]。 改番対照 旧番 改番後 モハ5300 モハ3202 モハ5301 モハ3203 モハ5302 モハ3204 モハ5303(2代) モハ3205 クハ330 クハ427 クハ331(2代) クハ428
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