不祥事と経営の混乱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 15:01 UTC 版)
「萩ケーブルネットワーク」の記事における「不祥事と経営の混乱」の解説
萩ケーブルネットワーク (HCN) で開局以来社長を務め、萩商工会議所会頭も務めていた刀禰勇が、HCNの資金約11億円を自身の経営する会社に不正に流用しており、金融機関からの借入金が約21億円にまで膨らんでいることが2018年2月までに明らかになった。3月には中国総合通信局から不適切な会計報告等の再発防止策に対する行政指導を受け、さらに5月には、HCNが通信衛星(CS)の視聴契約数を約35%に過少申告し、契約料の支払いを複数年にわたって不正に逃れ、衛星放送協会から説明を求められていることも明らかになった。 これらの不祥事に対し、刀禰は2018年2月にHCNの社長を解任され、後任に取締役の井上吉之が就任。しかし、流用問題の調査に取り組んだ井上に対し、HCNの筆頭株主であり取締役にとどまっていた刀禰が同年5月28日に「独断的な経営」を理由に井上の解任動議を発議。取締役会で井上が解任され、後任に刀禰に近いとされた時山茂樹を選任。時山は刀禰のHCN持株を岩国市のケーブルテレビ会社アイ・キャンの幹部に譲渡し、同社の元幹部をトップに迎える方針を示したが、刀禰が6月11日に破産手続きの開始決定を受け、株主総会が直前で延期になった末に、時山が退任して地元の建設業者社長の田村伊正を新社長に選任、4ヶ月で3度も社長が交代するという異例の事態となった。2019年1月の取締役会では前年5月に解任された井上を再度社長に選任する人事が行われるなど、経営の混乱が続いた。 その後、長門市の鉄骨加工大手・ヤマネ鉄工建設と、ほっちゃテレビ(長門市ケーブルテレビ)の指定管理者・ながとテレビが2019年3月15日に共同設立した新会社『萩テレビ株式会社』に対し、8月30日をもって同会社へ全事業を譲渡することを決定、萩ケーブルネットワーク株式会社は清算されることとなった。サービスエリアや加入権棟はそのまま引き継がれ、放送センターなどの設備も旧・萩ケーブルネットワークのものをそのまま使用している。また、事業譲受時に自主放送チャンネルの番組改編を行ったが、自主放送番組の多くはそのまま引き継がれている。 同年9月30日から10月18日までの期間で愛称を募集、寄せられた101点の愛称の中から「はあぶビジョン」に決定、10月21日から使用中。事業エリアの萩市と阿武町を合わせて、「はあぶ」とひらがなで表記、さらに『ハーブの癒しの香りを漂わせて、地域の人たちが求める情報を送るテレビ』という意味が込められている
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