マイケルソン・モーリーの実験とは? わかりやすく解説

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マイケルソンモーリー‐の‐じっけん【マイケルソンモーリーの実験】

読み方:まいけるそんもーりーのじっけん

1887年マイケルソンモーリー(E.W.Morley)が行ったエーテル2存在について実験干渉計用い静止するエーテル相対運動する地球とによる干渉縞変化見ようというもの。否定的結果得て特殊相対性理論に道を開いた


マイケルソン・モーリーの実験

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/04 02:25 UTC 版)

マイケルソン・モーリーの実験(マイケルソン・モーリーのじっけん、: Michelson-Morley experiment)とは、1887年アルバート・マイケルソンエドワード・モーリーによって行なわれた光速に対する地球の速さの比 (β = v/c) の二乗 β2 を検出することを目的とした実験である[1][注釈 1]


注釈

  1. ^ なお、この実験は現在のケース・ウェスタン・リザーブ大学で行なわれた。
  2. ^ この実験は、エーテル理論を初めて否定した物理学史における重要な役割を果たしたものとして知られている。同時に、「第二次科学革命の理論面の端緒」ともされている。
    Earl R. Hoover, Cradle of Greatness: National and World Achievements of Ohio’s Western Reserve (Cleveland: Shaker Savings Association, 1977).
  3. ^ 水面をが伝わるには水が、が伝わるためには空気などといった媒質が必要であることが知られており、光は真空であっても伝播することから、真空中でもなにか光を伝える媒質、すなわち「エーテル」が存在すると考えられていた。
  4. ^ この測定実験は、静止エーテル中の理論としての初期マクスウェル方程式の正当性を示す意味もあることがわかる。
  5. ^ これは、マクスウェルがデイヴィッド・ペック・トッドに宛てた手紙の Even if we were sure of the theory of aberration, we can only get differences of position of stars, and in the terrestrial methods of determining the velocity of light, the light comes back along the same path again, so that the velocity of the earth with respect to the ether would alter the time of the double passage by a quantity depending on the square of the ratio of the earth’s velocity to that of light, and this is quite too small to be observed. というくだりのことだと思われる。
  6. ^ 手紙の中のくだりからわかるように、その測定の困難さからマクスウェル自身はそのような実験を全く仮想的なものだと考えていたようである。

出典

  1. ^ 講談社(1972) 第6章
  2. ^ 講談社(1972) p.139
  3. ^ James Clerk Maxwell (1865), “A Dynamical Theory of the Electromagnetic Field”, Philosophical Transactions of the Royal Society of London 155: 459–512, http://users.df.uba.ar/mininni/teo1_2do2010/459.full.pdf 
  4. ^ 小出(1997) p.143
  5. ^ 講談社(1972) p.141
  6. ^ A. A. Michelson et al., Conference on the Michelson-Morley Experiment, Astrophysical Journal 68, 341 (1928).
  7. ^ Robert S. Shankland et al., New Analysis of the Interferometer Observations of Dayton C. Miller, Reviews of Modern Physics, 27(2):167-178, (1955).


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マイケルソン・モーリーの実験

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 06:49 UTC 版)

特殊相対性理論」の記事における「マイケルソン・モーリーの実験」の解説

しかしながらその後エーテル仮説対す重大な反証得られた(マイケルソン・モーリーの実験、Michelson–Morley experiment)。エーテル仮説正しいとすれば地球はその公転によりエーテルに対して動いているので、地球上で公転方向に「エーテルの風」が感じられその影響により公転方向それ以外では光の速度異なるはずであるが、実験によりそのような速度差は生じず、「エーテルの風」の風速はほぼ0であることが結論付けられのである。 これをうけてヘルツフィッツジェラルドローレンツポアンカレなどの学者いくつかの理論提唱したが、いずれもエーテル仮説の域を出ず既存エーテル仮説アド・ホック仮定加えることで整合性取ろうとする内容だった。 例えローレンツローレンツエーテル理論英語版)で、運動する物体が「エーテルの風」を受けて収縮するフィッツジェラルド=ローレンツ収縮)をフィッツジェラルド独立提案し、これが原因で、マイケルソン・モーリーの実験の実験では「エーテルの風」の効果キャンセルされたのだと説明し収縮度合い記述した変換式ローレンツ変換Lorentz transformation)を定式化したが、検証可能性欠いていた。またローレンツポアンカレ時間の流れ観測者によって異なるとするとする「局所時間」という相対性理論萌芽ともいうべき考え提案しWilson や Röntgen–Eichenwald の実験合致する電磁場方程式導出した。 彼らはアインシュタイン重要な先駆者であり、彼らの理論数式上は相対性理論のそれと一致している。しかし彼らの理論はあくまでエーテル仮説基づいており、エーテル仮説立場取らない相対性理論とはその物理的解釈根本的に異なり下記のような大きな不満が残るものであった運動する物体実際に縮む 局所時間物理的解釈できない

※この「マイケルソン・モーリーの実験」の解説は、「特殊相対性理論」の解説の一部です。
「マイケルソン・モーリーの実験」を含む「特殊相対性理論」の記事については、「特殊相対性理論」の概要を参照ください。

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