ヒスチジンキナーゼ
細菌の2成分シグナル伝達系を構成するするキナーゼの一群で、ヒスチジン残基をリン酸化してシグナルを伝達する。
プロテインキナーゼ
(ヒスチジンキナーゼ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/22 09:18 UTC 版)
プロテインキナーゼ (Protein kinase; プロテインカイネース) は、タンパク質分子にリン酸基を付加する(リン酸化する)酵素である。タンパク質キナーゼあるいは英語風にプロティーンカイネースとも呼ぶ。キナーゼ(リン酸基転移酵素)の中でタンパク質をリン酸化するキナーゼをプロテインキナーゼと呼ぶが、このプロテインキナーゼのことを特にキナーゼと呼ぶことが多い(本記事では以後単にキナーゼという)。
- 1 プロテインキナーゼとは
- 2 プロテインキナーゼの概要
ヒスチジンキナーゼ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 14:25 UTC 版)
「プロテインキナーゼ」の記事における「ヒスチジンキナーゼ」の解説
ヒスチジン特異的キナーゼ(EC 2.7.13.x)は構造的に他のキナーゼと異なりGHKL型kinase/ATPase スーパーファミリーに分類される。ヒスチジンキナーゼは原核生物のほか菌類と植物に見られ、「2成分系シグナル伝達」で機能する。ATPのリン酸基はまずキナーゼ分子のヒスチジン残基(イミダゾール環窒素原子)に移され、その後他のタンパク質(同じキナーゼ分子内のばあいもある)の「レシーバードメイン」にあるアスパラギン酸残基に移される(この段階ではATPのエネルギーは必要ない)。このようなリン酸の受け渡しがさらに繰り返されるばあいもある。その結果として転写制御などが行われる。リン酸化アスパラギン酸が活性型としてシグナルを伝達する。微生物では細胞外の状態(浸透圧、酸素や栄養分など)を感知するいろいろな受容体、植物では植物ホルモン(サイトカイニン、エチレン)受容体や光受容体などが知られる。 動物にあるピルビン酸脱水素酵素キナーゼは構造的にヒスチジンキナーゼに類似しているGHKL型kinaseであるが、ヒスチジンを介した2成分系シグナル伝達は行わず、ピルビン酸脱水素酵素のセリン残基を直接リン酸化する。
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