ダイヤルパルス式電話機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 06:41 UTC 版)
ダイヤルパルス式電話機というのは、通話先を指定できるダイヤルを装備した電話機であり、交換手に話しかけず電話番号をダイヤルを回して入力すると、自動交換機が反応して自動的に相手につないでくれる便利な電話機である。自動交換機とともに開発された。 影響が大きかったのは1928年に米国ウェスタン・エレクトリック社から発表されベル社の電話で使われたModel 102である。工業デザイナーのヘンリー・ドレイファスによるデザインであり、筐体は黒一色で、材質としてはベークライト製で、木材を用いていない。 ヘンリー・ドレイファスがデザインしたウェスタン・エレクトリック社が製造したModel 102 ウェスタン・エレクトリック社のModel 201 このModel 102は画期的な電話機であり、評判もたいそう良かった。世界中でこのModel 102の模倣版や亜種の開発が行われるようになった。ウェスタン・エレクトリック社から後継機や改良版が出されると、それについても同様に模倣が行われていった。 日本のいわゆる黒電話もそうした模倣のひとつである。 フランスPTTのPTT24(1942年) ウェスタン・エレクトリック社のModel 302 イギリスのGPOの232L イギリスの古い黒電話 ドイツのW48 メディアを再生する ドイツで1950年代に最も一般的だった電話機であるW48。動作音を聞かせ、広い角度から見せる動画。 Western electric社のModel 500(1951年) フランス電電公社PTTのU43(1961年) メディアを再生する Siemens & Halske社のAutomatic telephoneの着信音を聞かせる動画 日本の古い黒電話。「受話器に耳をあててツーという音を確かめてからダイヤルを回してください」と注意書が書いてある。 日本の電電公社の600型端末設備。日本電信電話公社時代から一般家庭にレンタルされたパルスダイヤル式電話機としては600形電話機や601形電話機の台数が圧倒的に多く、「黒電話」という通称で親しまれた。 イギリスGPOの746(アイボリー) フランスの電話機
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