こ‐あゆ【小×鮎】
アユ
(コアユ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/15 15:45 UTC 版)
アユ(鮎、香魚、年魚、銀口魚、Plecoglossus altivelis)は、キュウリウオ目に分類される、川や海などを回遊する魚である。「清流の女王」とも呼ばれている[1]。なお、漢字の「鮎」は、中国ではナマズを指し、アユという意味は日本での国訓である[2]。
注釈
- ^ 魚偏に桀。
- ^ ただし、これらは一般に流布している学説であって、高橋 & 東 (2006) では、縄張りをもたず群れで生活している天然アユにも黄色くなるものがいる例を上げて、最終的にはよくわかっていないとしている。
出典
- ^ “記紀神話も彩った幻の味、吉野・桜鮎 復活にかける期待”. 産経ニュース (2021年1月29日). 2021年2月3日閲覧。
- ^ 沖森卓也ほか『図解 日本の文字』三省堂、2011年、52頁
- ^ Fishes of the world (4th edn), p. 195, - Google ブックス
- ^ JJ Dodson, J Laroche, F lecomte (2009), Contrasting Evolutionary Pathways of Anadromy in Euteleostean Fishes
- ^ 鮎の文献抄『芸術資料. 第四期 第二册』金井紫雲編、芸艸堂、1936.3-1941.3
- ^ フリーランス雑学ライターズ 1988, pp. 46f.
- ^ a b c フリーランス雑学ライターズ 1988, p. 46.
- ^ “唐津地方の神功皇后伝説” .洋々閣
- ^ 高橋 & 東 2006, pp. x–xiv, アユの基礎知識.
- ^ 井口 & 武島 2006, p. 192.
- ^ a b c 井村 2013, pp. 25–45.
- ^ a b 井口 & 武島 2006, p. 190.
- ^ 藤岡康弘、ビワマス (PDF) 水産総合研究センター さけますセンター『魚と卵』第159号 1990(H2)年3月
- ^ a b c 大竹二雄, 海域におけるアユ仔稚魚の生態特性の解明, ISSN 13469894
- ^ “人工長期継代アユの遺伝子特性調査”. 2012年6月30日閲覧。
- ^ a b c 谷口 & 池田 2009, pp. 30–55.
- ^ 谷口 & 池田 2009, pp. 74–92.
- ^ 西田睦、琉球列島より得られたアユの新亜種 魚類学雑誌 1988年 35巻 3号 p.236-242, doi:10.11369/jji1950.35.236
- ^ “改訂版 レッドデータおきなわ-動物編- 魚類”. 2012年6月30日閲覧。
- ^ 井口 & 武島 2006, p. 189.
- ^ 井口 & 武島 2006, p. 191.
- ^ アユの産卵場調査 神奈川県水産技術センター
- ^ a b 井口恵一朗、アユを絶やさないための生態研究 日本水産学会誌 Vol.77 (2011) No.3 p.356-359, doi:10.2331/suisan.77.356
- ^ アユの産卵場造成マニュアル 茨城県水産試験場 (PDF)
- ^ 山本敏哉、三戸勇吾 ほか、矢作川河口周辺海域(三河湾西部)におけるアユ仔稚魚の分布と底質との関係 日本水産学会誌 2008年 74巻 5号 p.841-848, doi:10.2331/suisan.74.841
- ^ 魚類の匂いに関する研究‐I アユおよびその餌飼料の揮発性成分の同定 - J-GLOBAL, NAID 130001545571
- ^ 高橋 & 東 2006, pp. 4–17.
- ^ 吉野川 五條市
- ^ 柿田川 国交省沼津河川国道事務所
- ^ 栄研二、海野徹也ほか、広島県太田川における越年アユの生物学的,生化学的性状 日本水産学会誌 1996年 62巻 1号 p.46-50, doi:10.2331/suisan.62.46
- ^ Setagaya100 2020, p. 40.
- ^ a b c d e 講談社 2004, p. 70.
- ^ a b c 柴田書店 2007, pp. 50–53.
- ^ 高橋 & 東 2006, pp. 150f.
- ^ 戸倉 2020.
- ^ 平成22年度食品安全確保総合調査「食品により媒介される感染症等に関する文献調査報告 食品安全委員会 (PDF)
- ^ 「飲食事典」本山荻舟 平凡社 p17 昭和33年12月25日発行
- ^ a b 石田力三、「天然アユと養殖アユの体形と味」 水産増殖 Vol.38 (1990) No.2 P.206-207,doi:10.11233/aquaculturesci1953.38.206
- ^ 石川千代松、「鮎の話」 農学研究 14, 61-76, 1930-02-01, NAID 120005232615
- ^ アユ養殖の歴史
- ^ 下川耿史 『環境史年表 明治・大正編(1868-1926)』p361 河出書房新社 2003年11月30日刊 全国書誌番号:20522067
- ^ アユ養殖業の現状と課題 広島大学生物生産学部 食料生産管理学研究室 (PDF)
- ^ 河野迪子、古川清、提坂裕子 ほか、「ブリおよびアユ養殖飼料への緑茶抽出物および茶殻の添加効果」 日本食品科学工学会誌 Vol.47 (2000) No.12 P.932-937, doi:10.3136/nskkk.47.932
- ^ 下川耿史 家庭総合研究会 編『明治・大正家庭史年表:1868-1925』河出書房新社、2000年、406頁。ISBN 4-309-22361-3。
- ^ アユの病気 日本水産資源保護協会 (PDF)
- ^ 静岡県水産技術研究所 浜名湖分場 魚病情報 アユの疾病
- ^ 鮎の川を復活させるために 「しまねの鮎づくり」宣言 (PDF) 島根県内水面漁業協同組合連合会
- ^ 香味よみがえる「江戸前アユ」 多摩川での復活劇 水源開発問題全国連絡会 2015年5月30日
- ^ アユ 東京都島しょ農林水産総合センター
- ^ 都賀川と「都賀川を守ろう会」 兵庫県 (PDF)
- ^ 都賀川 鮎の稚魚の放流 神戸市
- ^ 『角川俳句大歳時記 春』角川学芸出版、2006年、443頁。ISBN 4-04-621031-1。
コアユ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 04:15 UTC 版)
30センチメートルほどに成長する両側回遊型の海産系アユに対して、陸封型である琵琶湖産アユは10センチメートルほどにしか成長せずコアユとも呼ばれる。明治時代後期までオオアユとコアユは別種と捉えられていたが、動物学者の石川千代松による1908年以降の池中飼育試験および1913年以降の多摩川・宗谷川への放流実験によって、琵琶湖産アユが河川では大きく育ち、同種であることが実証された。アイソザイム分析の結果、海産アユからの個体群としての別離は10万年前と推定されている。 コアユは生態的にも特殊で、仔稚魚期に海には下らず、琵琶湖を海の代わりとして利用している。琵琶湖の流入河川へ遡上し、他地域のアユのように大きく成長するもの(オオアユ)と、湖内にとどまり大きく成長しないもの(コアユ)が存在する。河川に遡上しないコアユは、餌としてミジンコ類を主に捕食する。同じ琵琶湖に生息するビワマスでは海水耐性が発達せず降海後に死滅することが報告されているが、コアユにおいても海水耐性が失われている可能性が示唆されている。また、海産アユとの交雑個体も降海後に死滅していることが示唆されている。 産卵数は 海産アユより多く、他地域のアユと比べ縄張り意識が強いとされている。そのため友釣りには好都合で、全国各地の河川に放流されてきたが、琵琶湖産種苗の仔アユあるいは交配稚魚は海に下っても翌年遡上しないことが強く示唆されており、天然海産アユとの交配により子の海水耐性が失われ死滅することによる資源減少が懸念されている。
※この「コアユ」の解説は、「アユ」の解説の一部です。
「コアユ」を含む「アユ」の記事については、「アユ」の概要を参照ください。
- コアユのページへのリンク