キハ55形
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「国鉄キハ55系気動車」の記事における「キハ55形」の解説
2エンジン形三等車。本系列の基本形式である。 1次車 (1 - 5) 1956年製。当初はキハ44800 - 44804の車両番号が付与されたが、1957年4月の気動車称号改正で改番した。キハ44700(キハ51)形を一回り大きくしたような外見で、雨樋縦管は丸管の側面外付けで、タイフォンも屋根上に剥き出しで設置されている。側面は10系気動車の同様の立席窓(所謂バス窓)が継続採用された。正面窓はキハ10系と同じ小窓であるが、車体構造の改善で窓下のウインドシル(補強帯)が廃された。車内灯はグローブ付き白熱灯。前位戸袋部は2人掛けのロングシートであり、前後デッキ部には折りたたみ式の補助イスが各2人分設置された。曲線通過時の接触障害除去目的で後位側車端部隅にもRが付いている。 四国に転属したキハ55 2は前面窓の大型化改造が実施されている。 2次車 (6 - 15) 1957年に製造されたバス窓車。蛍光灯照明となり、DMH17Bは小改良が実施され出力が170PSに向上のDMH17Cとした。後部デッキ水タンク横に簡易洗面所を設置したことから、この部分の補助イスは廃止された。ロングシートは運転席側戸袋窓部のみ。前面運転席窓の大型化と雨樋縦管が車体に埋め込まれ,タイフォンは前灯の両脇に2つ埋め込みで取り付けたことで、1 - 5と判別が可能である。後端部に曲線通過時の接触障害除去目的のRが付けられているのは共通であった。 3次車 (16 - 46) 1957年末から製造されたバス窓車。台車を新型のウィングばね式台車であるDT22形に変更し、乗り心地が改善された。曲線通過時に車側面後端部の接触障害除去目的にRが付けられていたが、R無しでも接触障害は起きない事が判明した為このグループから、車端部が完全な切妻となった。 4次車 (101 - 270) 1958年から製造された最終形で、側窓はバス窓から大型のアルミ窓枠の一段上昇窓に変更された。エンジンはDMH17Cに変更され180PS/1,500rpmに出力が増強された。台車はDT22Aとなった。
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