エルサレム・ユース・コーラス
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「宮島将郎」の記事における「エルサレム・ユース・コーラス」の解説
Whiffenpoofs2011年のメンバーでユダヤ系アメリカ人マイカ・ヘンドラー(Micah Hendler)が日本公演で滞在中、「私は卒業後イスラエルでイスラエルとパレスチナの高校生のコーラスを作ることを計画しています」と言うのを聞いた宮島は「良いアイディアだから、結成したら日本に来るといい」と答えた。2012年にヘンドラーはイェール大学卒業後まもなくイスラエルに渡り、イスラエル人とパレスチナ人の高校生が合同で混声合唱をするエルサレム・ユース・コーラス(Jerusalem Youth Chorus)を結成し、指揮者に就任した。紛争当事者同士が一緒にコーラスをするというこの試みは世界中で驚嘆された。 宮島とヘンドラーは2014年8月の日本公演を計画し、宮島は資金集め(ホームページでの募金と公演チケットの販売、応援Tシャツの販売、ブリヂストン株式会社・東京倶楽部・キワニスクラブの協賛等)に奔走した。この計画は毎日新聞で記事が掲載され、それを読んだマスコミ各社から取材の申し込みが殺到し、宮島の会社は対応に追われた。33人のメンバーが約10日間日本に滞在し、京都1回、東京2回の公演は大成功となり、日本テレビ、TBSテレビ、NHKが取材、放送し、大きな反響を呼んだ。本プロジェクトに関する助力等には以下のようなものがあった。 ホームページでの募金に応募した多くの人たちが合唱団の意義を認め、来日を強く希望したこと。 ガザの戦闘が日に日に激化する中でも応募が止まらなかったこと。 賛助した企業と団体が極めて迅速に出金してくれたこと。 外務省中東第一課が名義協賛してくれたこと。 在イスラエル日本大使館がパスポートを持たないアラブ系高校生のビザを発行してくれたこと。 駐日イスラエル大使館と駐日パレスチナ総代表部がプロジェクトを支持し、駐日イスラエル大使館はテルアビブ空港での出国問題回避に協力してくれたこと。 天理教が宿泊施設を提供してくれたこと。 コーラスに応募した高校生たちは家庭や学校で、敵とコーラスをするのは裏切りだと責められたが、練習が始まってからは相手のメンバーも同じ人間だと家族や教師に言い、日本滞在中もきわめて親密だった。しかし、イスラエルの高校生が「僕たちには卒業すると兵役があり、戦場で出会う可能性がある」という発言をしたという。 この活動により、ヘンドラーは「2017年フォーブズ誌の選ぶ30歳以下の音楽家30人(30 Under 30 - Music 2017)」の一人に選ばれた。 次の日本招聘は2021年に計画されており、2018年に宮島は発起人として一般社団法人「音楽の架け橋基金」を設立した。また、前回の協賛企業・団体、外務省、天理教は再度の協力を約束している。その他、広島公演への協力者が集まりつつある。
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