アメリカの国内外における取り組み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 21:35 UTC 版)
「ただノーと言おう」の記事における「アメリカの国内外における取り組み」の解説
「Just Say No」のフレーズは、ナンシーがカリフォルニア州オークランド市内のロングフェロー小学校を訪れた際に、最初に使用された。1982年に、女子児童からドラッグを提供された場合にどういった対処をすればいいかと聞かれた彼女は「Just Say No(ただノーと言おう)」と返答した。学校内の「Just Say No」のクラブ組織や反ドラッグプログラムの学校運営は、その後すぐに一般的になり、若者たちはこういった学校でドラッグの誘惑に負けない誓いを立てた。 キャンペーンにおける自身の取り組みについて尋ねられたときにナンシーは「あなたがたった1人の子どもを救えた場合、それだけの価値があります」と答えた。彼女はアメリカ国内にとどまらず、ほかの数か国も旅し、その合計は25万マイル(約40万㎞)に達した。薬物リハビリ(英語版)センターや、虐待防止プログラムを訪問した。また、トークショーに出演し、公共サービス情報が掲載され、ゲストで記事を執筆した。1985年秋までに彼女は23のトークショーに出演し、『グッド・モーニング・アメリカ』の1983年10月のエピソードの共同司会者を務め、PBSの薬物乱用に関する2時間のドキュメンタリーで主演した。 また、ナンシーは1983年3月放送の『アーノルド坊やは人気者』のエピソードに出演し、反ドラッグキャンペーンについて話すために学校を訪れる彼女自身の役を演じた。1985年にロックのミュージックビデオ『ストップ・ザ・マッドネス(英語版)』のスポンサーになった。 1988年に発売されたラトーヤ・ジャクソンのアルバム『ラトーヤ(英語版)』には「Just Say No」が収録されている。 1985年からナンシーはキャンペーンの国際的展開を図った。彼女はこの年にワシントンD.C.にあるホワイトハウスで「薬物乱用についてのファーストレディ会議」と題した会議のために、30の様々な国のファーストレディを呼び寄せた。その後、彼女はスピーチを行うために国際連合に招待された初のファーストレディになった。 アメリカ・ガールスカウト連盟(英語版)の「キワニスクラブ・インターナショナル」や「ナショナル・フェデレーション・オブ・ペアレンツ・フォー・ア・ドラッグフリー・ユース」(のちのナショナル・ファミリー・パートナーシップ(英語版))もナンシーの大義を推進するために協力した。キワニスはナンシーの肖像とスローガンが書かれた2,000以上の看板を設置した。アメリカ国内外の5,000以上にのぼる学校や青少年団体で「Just Say No」のクラブが設立された。多くのクラブや組織が現在もまだアメリカ全土で活動を続けており、幼児やティーンエイジャーにドラッグの影響について教育することを目的としている。 「Just Say No」は1986年のBBCによる「Drugwatch」キャンペーンを契機に、海を越えてイギリスまで波及した。これは子ども向けの人気テレビドラマ『グランジヒル(英語版)』における、ヘロインの依存症のストーリーを中心に展開した。出演者たちがオリジナルのアメリカのキャンペーンソングにラップを追加してカバーした「Just Say No」はイギリスのトップ10にランクインした。
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