やよいひめ【ヤヨイヒメ】(野菜)
登録番号 | 第12576号 | |
登録年月日 | 2005年 1月 19日 | |
農林水産植物の種類 | いちご | |
登録品種の名称及びその読み | やよいひめ よみ:ヤヨイヒメ | |
品種登録の有効期限 | 20 年 | |
育成者権の消滅日 | ||
品種登録者の名称 | 群馬県 | |
品種登録者の住所 | 群馬県前橋市大手町一丁目1番1号 | |
登録品種の育成をした者の氏名 | 武井幸雄、多々木英男、清水正興 | |
登録品種の植物体の特性の概要 | ||
この品種は、(「とねほっぺ」×「とちおとめ」)に「とねほっぺ」を交配して育成されたものであり、果実は円錘形で大きく、果皮の色が明赤で休眠が短い促成栽培に向く品種である。草姿は立性、草勢は強、草丈は高、分げつの多少は中である。ランナー数は多、葉色は緑、葉の形状は上向き、葉数は中、葉柄の太さは太である。果皮の色は明赤、果形は円錘、果実の大きさは大、果肉色は橙赤、果心の色は淡赤、果実の光沢は良、空洞は小である。花の大きさはやや大、花弁の色は白、花房当たり花数はやや少、花柄の太さはやや太、花柄長は長である。果実の硬さはかなり硬、無種子帯はかなり少、そう果の落ち込みは落込み小、そう果数は中、果実の香りは少である。季性は一季成、開花始期及び成熟期は中、開花位置は葉と同水準、耐干性は中、休眠性は短、可溶性固形物含量は高、酸度は中、日持ちはやや長、輸送性はやや高である。「とねほっぺ」と比較して、葉色が淡いこと、果実の空洞が小さいこと等で、「女峰」と比較して、果皮の色が明赤であること、果実が大きいこと等で区別性が認められる。 | ||
登録品種の育成の経過の概要 | ||
この品種は、平成9年に群馬県園芸試験場(現群馬県農業技術センター、佐波郡東村)において、(「とねほっぺ」×「とちおとめ」)に「とねほっぺ」を交配し、その実生の中から選抜、以後、増殖を行いながら特性の調査を継続し、13年にその特性が安定していることを確認して育成を完了したものである。 |
やよいひめ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/01 01:40 UTC 版)
2016年の群馬県におけるイチゴ出荷量の8割をやよいひめが占めている[2]。
とねほっぺ(群馬県育成品種)ととちおとめ(栃木県育成品種)を交配させた系統品種に、とねほっぺを交配させた品種[1][3]。2005年に品種登録され、日本全国で栽培されている[4]。
特徴
- 粒が大きい。一粒の重さは、平均で約20グラム。収穫されるやよいひめの約6割が2L規格(15グラム)以上である[4]。
- 果皮は薄紅色[5]。
- 糖度は高い(9度)[1]。
- 酸味はひかえめではあるが[1]、昨今の酸っぱくないイチゴ品種よりはしっかりとした酸味がある[5]。
- 糖度、酸度のバランスが良い[5]。
- 他のイチゴ品種の品質が低下しやすい3月(弥生)でも安定した品質を保てる[3]。
- 気温が高くなる4月以降に味が良くなる[5]。
- 果肉が硬くいため傷みにくく、日持ちがする[1]ため、輸送に強く宅配にも向く[5]。
ドライやよいひめ
群馬県農業技術センターは、やよいひめの色、風味、形の特徴を生かした新たな加工品として熱風乾燥した「ドライやよいひめ」を開発した[2]。六次産業化も期待されている[2]。
出典
- ^ a b c d e 「やよいひめ」『図説果物の大図鑑』マイナビ出版、2016年、154頁。ISBN 978-4839953843。
- ^ a b c 笠原賀子 (2018年). “イチゴは ビタミンCの プリンセス”. 元気らいふ. シリーズ からだ元気. 上毛新聞. 2024年2月1日閲覧。
- ^ a b “やよいひめ”. 群馬県. 2024年2月1日閲覧。
- ^ a b “ぐんまのいちご「やよいひめ」”. ぐんまアグリネット. 群馬県. 2024年2月1日閲覧。
- ^ a b c d e 関口高弘「傷みにくくて味のいい厳選3品種」『現代農業』2月号、農山漁村文化協会、2024年、101-102頁。
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