合成石油
読み方: ごうせいせきゆ
【英】: synthetic oil
【英】: synthetic oil
石油以外のものから作られ、その用途において石油製品に容易に代替しうる新液体燃料で、新燃料油とほぼ同義語である。合成石油はその原料によって次の 3 種類がある。 (1) オイル・シェール、オイル・サンド、石炭などの化石燃料から乾留や水添合成法などによって得られた油を改質・精製して作られるガソリン、灯油、軽油、重油など。 (2) 天然ガス、随伴ガス、石炭などを原料とする合成ガスから、水素添加などによって作られる炭化水素油(合成ガソリン、灯油など)、含酸素燃料油(燃料用アルコール)。 (3) バイオマス資源を原料にして、分解・発酵によって作られる燃料用アルコール。 合成石油は石油製品と同等の性状を有するので、独自またはブレンドで石油製品と同じ用途で使うことができ、その輸送も従来の石油製品流通体系を利用できる液体エネルギーである。合成石油の生産は、軍需の目的でドイツやわが国で第二次世界大戦ころまで行われていたが、その後中止され、現在では南アフリカ連邦でのみ石炭を原料とした生産が行われている。第二次石油危機後の石油価格の高騰並びに将来の石油資源の枯渇の可能性と関連して、最近、再び商業化のための技術開発が各国で行われている。 |
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