げな

デジタル大辞泉

げな

［助動］［〇｜げに・げで｜げな｜げな｜（げなれ）｜〇］《接尾語「げ」に断定の助動詞「なり」の付いた「げなり」の音変化》活用語の終止形・連体形、形容詞の語幹に付く。

１ 様態を推量する意を表す。…らしい。…（の）ようだ。

「これは早、隅田川の渡りにてありげに候」〈謡・隅田川〉

２ 伝聞の意を表す。…だそうだ。…ということだ。

「今禿(かぶろ)では小伝といひますげな」〈伎・壬生大念仏〉

[補説] 室町後期から用いられ、近世上方語ではもっぱら2の用法に限られ、現在でも一部方言に行われている。

鳥取弁辞書

・・げな、・・げだ

《品詞》助動詞
《意味１》動詞連用形、形容詞・形容動詞の語幹に接続して、様態を表わす
《用例》「今日は、だいぶ、ぬくげななあ」（今日はだいぶん、あったかそうだなあ）。
《用例》「おい、花ちゃんも行きたげな顔しとるがな」（おい、花ちゃんも行きたそうな顔をいているじゃないか）。
《用例》「そがにうまげに食うないや」（そんなにうまそうに食べないでくれよ）。
《意味２》用言の終止形に接続して、伝聞を表わす
《用例》「花ちゃんの弟は、大学に落ちたげな」（花ちゃんの弟は、大学の試験に落ちたそうな）。
《用例》「花ちゃん、決めなれ。よげな人だがな」（花ちゃん、決めてしまいなさいよ。良さそうな人じゃないですか）。
《参照》鳥取弁における助動詞の用例

高松の方言

げな

方言	意味
げな	らしい。 例 「来る，げな（くるらしい）。」「やった，げな（やったらしい）。」「そう，げな（そうらしい）。」

博多弁辞典

～げな

方言	意味・解説
～げな	（助詞）～だと〔伝聞〕

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げな

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/06/01 18:18 UTC 版)

「丹後弁」の記事における「げな」の解説

…そうだ・らしい・ようだ。伝聞・様態を表す。

Weblio日本語例文用例辞書

「げな」の例文・使い方・用例・文例

• 不安げな顔つき
• 彼女は両手を広げながら客に近づいていった
• ロンは自分が私の秘密を知っていると私に言いたげな様子で私に目くばせした
• 彼は私たちに親しげな態度をとった
• 彼女の悲しげな表情は本心と裏腹だった
• その娘は彼をすげなく拒絶した
• 潮が満ちてきたら，ビーチチェアーを波打ち際から引き上げなさい
• おぼろげな記憶
• 彼には実にさりげないユーモアのセンスがある
• 私は泳げないが，兄も泳げない
• 意味ありげな微笑
• 私の思考を妨げないでください
• 彼女は一瞬誇らしげな表情を見せた
• あなたは半分もらったでしょ．もう半分は妹にあげなさい
• 何か質問があれば手を上げなさい
• 彼女の悲しげな顔が私の頭から離れない
• 他人からしてもらいたいように他人に対してもしてあげなさい
• 各段落の1行目は字を下げないといけない
• 興味深げな観客
• 彼は本に惜しげなく金を使う