おもむく

実用日本語表現辞典

赴く

読み方：おもむく
別表記：趣く、趨く

その方向へゆく・向かって行くことを意味する語。

（2021年3月23日更新）

デジタル大辞泉

おも‐む・く【赴く／^▽趣く】

読み方：おもむく

《「背(そ)向く」に対して「面(おも)向く」の意》

［動カ五（四）］

１ ある場所・方角に向かって行く。「現場に—・く」

２ 物事がある方向・状態に向かう。「心の—・くままに行動する」「病気が快方に—・く」

３ 従う。同意する。

「なでふ事のたばかりをしてか、女の—・くべき」〈宇津保・藤原の君〉

[可能] おもむける

［動カ下二］

１ 向かわせる。行かせる。

「岳(をか)の上より南のそひを下りざまに—・けたり」〈今昔・二五・五〉

２ うまくことが運ぶようにする。

「わが大事の聖(ひじり)の君、このこと—・けしめ給へ」〈宇津保・藤原の君〉

３ 従わせる。同意させる。

「恥づかしげなる御気色(けしき)なれば、強ひてもえ聞こえ—・け給はず」〈源・少女〉

４ そのような方向・趣旨で考える。

「人にあまねく知らせじと—・け給へるけしき」〈源・藤袴〉

Wiktionary日本語版（日本語カテゴリ）

おもむく

出典:『Wiktionary』 (2021/10/24 14:08 UTC 版)

語源

古典日本語「おもむく」 < 「おも」（面） + 「むく」（向く）

発音

• (東京) おもむ​く [òmómúꜜkù] (中高型 – [3])
• IPA^(?): [o̞mo̞mɯ̟ᵝkɯ̟ᵝ]
• (京阪) おもむく (平板型)

動詞

おもむく【赴く、趣く】

1. ある場所に向かって行く。
2. ある状態・傾向に向かう。

活用

語源

「おも」（面） + 「むく」（向く）

発音（四段活用）

四拍動詞二類^(?)

• 連体形

  (平安時代)うぉもむく

  (南北朝時代)うぉも​むく

  (室町時代)うぉも​むく

  (江戸時代)おも​むく

派生語

• おもむき
• おもむけ

動詞

おもむく【赴く、趣く】

1. （ある方向に）向（む）かって行（い）く。
2. 従（したが）う。同意する。

おもむ-く 動詞活用表（日本語の活用）

カ行四段活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	已然形	命令形
おもむ	か	き	く	く	け	け

おもむく【赴く、趣く】

1. （ある方向に）向かわせる。
2. 従わせる。
3. 気持ちを仄（ほの）めかす。

おもむ-く 動詞活用表（日本語の活用）

カ行下二段活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	已然形	命令形
おもむ	け	け	く	くる	くれ	けよ

諸言語への影響

• 現代日本語: おもむく

漢字辞典

赴

赴	画数：9 学習年：中学校で習う漢字 音読み：フ 訓読み：おもむく ピンイン：fu4 ハングル：부 対応する英語：proceed, get, become, tend

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「おもむく」の例文・使い方・用例・文例

• 決心がつきかねたので、私は感情のおもむくままに行動した。
• 救いにおもむく
• 気持ちのおもむくままに行動するさま
• 軍人が本営へおもむく
• (ある行動をしに)おもむく