「地球征服作戦」の展開
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「聖飢魔II」の記事における「「地球征服作戦」の展開」の解説
「色物」という一般的な認識上、一時的な人気で終わっても仕方のない受け止められ方だったが、多岐にわたる活動や高い歌唱・演奏レベル、独特のユーモアを持ったエンターテイメント性が奏功して14年3ヶ月の長きに渡り活動を継続、ヘヴィメタルリスナーにとどまらない幅広いファン(信者と呼ばれる)を獲得した。リーダーにしてボーカルのデーモン閣下がマスメディア向きの才覚に恵まれていたこともあり、音楽番組以外のバラエティ番組などにも積極的に出演し、同窓の髙寺成紀、爆風スランプ、大徹、琴富士、大槻ケンヂ、水前寺清子など各界の人物とも親交を結びそれまでいかなるヘヴィメタルグループも成し得なかった功績・すなわち「ヘヴィメタルをお茶の間に浸透させること」に成功した。しかし一方では特異なキャラクターと世界観が独り歩きしパロディが登場する、 『ゲゲゲの鬼太郎』原作「地獄篇」第3話などオフィシャルと無関係に設定が作られる、『B・B』、『魔神英雄伝ワタル』などモブキャラクターとして登場するなど主に外形・設定が広まり、『ビートたけしのオールナイトニッポン』でリスナーからの投稿作品を紹介する「ヘビメタはマヌケだ」コーナーで聖飢魔IIをモチーフとしたネタが多数投稿され笑い物にされたり、『明王伝レイ』など悪役にされた挙句騒動が起こる、『北斗の拳』アニメ第88話などデーモン閣下が不快感を示すなどの事態も発生した。逆にデーモン閣下みずから原案・監修した動画経典(アニメ)『HUMANE SOCIETY 〜人類愛に満ちた社会〜』もある。後年には悪魔としての立場で文部省の薬物撲滅CM、自動車教習所の教材VTRなどに出演、世界観を活用・拡大している。「写ルンです」「スペースワールド」などCM出演も多く行った。 一般的には初期の典型的な悪魔的世界観に基づいたヘヴィメタルで語られることが多いままだが、実際には構成員各々の異なった音楽的バックボーンを大きく生かした幅広いロックバンドであった。 1989年には「白い奇蹟」でメタル系バンドとして史上初めて『NHK紅白歌合戦』に出場。この年、武道館ミサ(公演)もこなし、極悪集大成盤(人間界でいうところのベスト盤)『WORST』がヘヴィメタルバンドとしては初のオリコン週間アルバムチャート第1位を記録。当時のロックバンドとしても珍しいことであり話題になった。このベスト盤はロング・セラーとしても長くチャートに留まった。聖飢魔IIの中で一番売れたアルバムである。聖飢魔IIのアルバムは、ソニー時代の1990年迄に発売されたものは廃盤が多いが、このアルバムは廃盤とならずに2016年現在も販売が継続されている。 ソニー時代の作品は大半が廃盤となっていたが、新たにリマスターされ2013年に復刻した。2015年には、BMG時代の作品もリマスターされた。 1988年のアルバム(5枚目)まで、CDよりもLPの方が売れていた(1988年にデビュー・アルバムがCD化されている)。 1997年には、契約プロダクションを吉本興業へ移す。1998年には『ふるさと 総・世紀末計画』と題した大規模な日本全国征服計画を遂行した。その内容は、全国47都道府県でのミサツアーと、地元地方自治体・企業のCMにノーギャラで出演し、日本を征服することだった。
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