TVブックメーカー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/05 02:57 UTC 版)
概要
イギリスのギャンブルの胴元、ブックメーカーをヒントに立てられた企画で、毎週オッズメーカーと3人のベッター(賭ける人)との一進一退の攻防が展開される。
収録は通常は放送の数時間前に行われていたが、生放送だった回もあり、当時真裏で放送されていたテレビ東京の『ザ・スターボウリング』まで対象にした賭けを行っていたこともあった。
なお、最終回で前番組『カノッサの屈辱』で歴史学者を務めた仲谷昇が登場し「今度は未来の生まれる瞬間の研究をしてみたい」としてこのクラブを創設した、と告白している。
この番組はフジテレビのみならず各地で放送されたが、遅れてテープネットされるのが常の深夜番組の中でこの番組も例外でなかったため(#ネット局の節を参照)、放送される頃には賭けの答えが分かってしまい、面白みが半減するケースもあった[2]。他番組なら遅れネットでも支障がないケースのほうが多いことを考えれば、本番組は放送時に結果が判明している録画放送のスポーツ中継と同様にテープネットに不適な番組でもあった。
ルール
毎週、これから結果が出るニュース、イベント、雑誌の記事などから2つの題目を立て、それについて賭けを行う。賭けの対象となる題目はクラブマスターのアナウンスによって、これから結果が出るであろうと推測される「予測解答候補」に対してポジティブブファクター(プラス要素)と、ネガティブファクター(マイナス要素)に分けて紹介される。これら両要素は既に結果が出ている過去の事象から綿密に評価がなされ、それらの評価を加味して黒板にオッズメーカーが前述の「予測解答候補」のそれぞれにオッズをつけられる。
原則として1つのテーマに対して賭けるのは1回のみであるが、放送時間拡大版の一部の賭けでは「最初にかけたカノッサを下回らないことを条件として、別の答えに代えることができる」(これを「リプレイス・ベッティング」という)ルールが設けられた。
賭け金には番組独自の硬貨「カノッサ(仲谷の横顔が刻まれている)」が使用され、ベッターの持ち金は100カノッサからスタート。3000カノッサ以上を獲得すると、フジテレビの正面玄関に自分の肖像画を展示することができる。逆に持ちカノッサが全て無くなると“破産”となり、当クラブに一切出入り禁止になるが、クラブとの話し合いによっては、1週書記として働く(当クラブでの規定1回5カノッサ)もしくは乗用車など自分の愛用の品をこのブックメーカーのクラブに預けて100カノッサと交換し再スタートすることもできる(愛用の品を引き出す場合は交換したカノッサに3%の利息がつく)。逆にオッズメーカーは5万の持ちカノッサを全て失うとその職を解かれる。
獲得カノッサが1万以上になると机にカノッサが乗らないため、特別なゴールドバー1本を5000カノッサとして扱った。
途中から一般視聴者もFAX会員として参加が可能になり、1991年6月24日放送回にて、1000通以上の応募の中から抽選で100人を会員として登録した。会員には一般人に混じって漫画家のよしだみほも名を連ねていた。会員の手持ちコインが3000カノッサ以上になるとクラブ内に肖像画を掲げることができた。最終回のトップメンバーの手持ちコインは1870,000カノッサ。
放送時間
毎週月曜日 24:40 - 25:10(フジテレビにおいての放送時間)
- 1991年10月7日はスペシャルとして25:20 - 26:20の放送(この時は賭けの題目が3つ出た)
- 1991年12月30日もスペシャルとして23:55 - 25:25の放送(この時は生放送で、賭けの題目が4つ出た)
- ^ 1位は『レナードの朝』、2位は『愛がこわれるとき』
- ^ 決められたフレーズを言うかどうかのベティングであったが、実際は「右のキャベツはパリパリしてるのに、トマトはヘタリ気味。それと反対に左のキャベツは、しんなりしてるのにトマトはしゃっきり。」という発言で予想に上げられたフレーズは入らず。
- ^ 『101回目のプロポーズ』『ヴァンサンカン・結婚』(以上フジ)『結婚したい男たち』『デパート!夏物語』(以上TBS)『助教授一色麗子 法医学教室の女』(日テレ)
- ^ 『101回目のプロポーズ』20.3%
『結婚したい男たち』19.7%
『デパート!夏物語』16.7%
『ヴァンサンカン・結婚』15.0%
『助教授一色麗子 法医学教室の女』14.0% - ^ 栗本が書記として働き5カノッサを獲得
- ^ 当日にはベッター糸井も友人を誘い自ら献血に行ったことが発覚。しかし、クラブ側は「今回に関してはむしろ紳士的な行為である」と判断し不問とした。
- ^ 対象は『ロビンフッド』『おもひでぽろぽろ』『ホーム・アローン』『シザーハンズ』『東映アニメフェア'91夏』『バックドラフト』『キンダガートン・コップ』
- ^ 栗本の愛車のマセラッティを担保として預かることで100カノッサを与え次週からの復帰が発表。
- ^ FAX会員の山本忍が3090カノッサを達成し名誉会員入り。
- ^ 対象は大磯、茅ケ崎、片瀬西浜、片瀬東浜、由比ガ浜。
- ^ 青木のみその後この回の獲得カノッサが反映されておらず、番組でのカノッサが60少なくなっている。
- ^ 1991年9月17日の国連総会では北朝鮮、韓国の他にエストニア、ラトビア、リトアニア、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島の計7か国の加盟が決定したが、労働新聞は北朝鮮・韓国以外5か国の加盟は報じなかった。
- ^ 勝利もしくは敗北しなおかつその際の去就(現役続行・引退・失踪など)を決める形。
- ^ 対象となったのは『BANANA CHIPS LOVE』『カルトQ』『アメリカの夜』『アジア台風ショー』『ハウスエナジー』『欧州旅籠通信簿』『全日本ガイジン選手権』の7本。なお、このベティングのみその場で投票・結果発表を行った。
- ^ 垂直跳びをした場合はその記録、しなかった場合は水泳・ジョギング・その他の運動もしくは運動をしないを選ぶ形式。
- ^ 立候補をとりやめるかどうか、取りやめた場合はどのような形式(丸坊主になる・ならない・散髪程度に済ます・秘書が坊主)になるかを選ぶ形式。
- ^ 特定のフレーズの他、「椅子自体の感触」「格言の引用」「英語で応える」「座らない」といった選択肢も設けられた。
- ^ 「天性のものを失わず、自然に、飾ることなくありのままに人生を歩む」という理由であり、選択肢には「自然に関する漢字」というものがあったが意味が違うと判断された。
- ^ 選択肢は「動物(海・陸上)」「自然現象」「伝説」など。
- ^ 「保護主義にたたず、自由市場を守るため、さらに力を尽くすべきだ」と演説。
- ^ 味の素を使う場合はその回数。また、コンソメ、ほんだし、中華あじ(いづれも味の素製)の使用。もしくはそれらを使わないという選択肢が設けられた。
- ^ マーガリンのマリーナとコーンサラダ油のみ(これらも味の素製)使用。
- ^ このベティングでは青木が現地から中継で出演し予想を披露。それを受けて賭けカノッサを減らさないという条件で賭け直しが出来た。
- ^ この日は糸井・呉智英をブレーンとして帯同させた
- ^ この日は渡辺和博をブレーンとして帯同させた
- ^ 以後、アドバイザーとして参加の糸井から400カノッサを借金。
- ^ オッズメーカー総選挙の結果により前田が再選しオッズメーカー資産はリスタート。
固有名詞の分類
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