P.S.アイ・ラヴ・ユー 背景・曲の構成

P.S.アイ・ラヴ・ユー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/11 13:45 UTC 版)

背景・曲の構成

ポール・マッカートニーは、ドイツハンブルクに滞在していた1962年春に「P.S.アイ・ラヴ・ユー」を書いた[4]。歌詞の内容からマッカートニーが当時の彼女であるドット・ローヌに宛てて書いた曲と解釈されることもあるが[5]、マッカートニーは「手紙をテーマした歌…大半は僕が書いたよ。あまりジョンの手は借りなかったと思う。テーマにしやすいものはいくつかあって、手紙はその一つ。でも別に実際の出来事じゃないし、ましてはハンブルクのガールフレンドに宛てたものでもない。そう考える人もいるみたいだけどね」と否定している[6]

本作にジョン・レノンは、「ポールの曲。シュレルズの『ソルジャー・ボーイ英語版』みたいな曲を書こうとしていたんだろう。ドイツにいた時だったか、ハンブルクに行こうとしていた時につくった。僕も何か手を加えたかもしれないけど、よく覚えてないや。基本的にポールの曲だ」と語っている[7]

レコーディング・リリース

シングルやアルバムに収録された「P.S.アイ・ラヴ・ユー」には、1962年9月11日にEMIレコーディング・スタジオでレコーディングされたテイクが使用された。プロデューサーのジョージ・マーティンは、6月のセッションでドラミングに満足しなかったことから解雇したピート・ベストの代わりに、セッション・ドラマーのアンディ・ホワイトを起用。1962年9月4日のデビュー・シングルのためのセッション時点で、既にベストの後任としてリンゴ・スターが加入していたが、マーティンはこのことを認知していなかった[8]。本作のレコーディングではホワイトがドラムを演奏し、スターはマラカスを演奏している。

本作をシングルA面曲として発売することも考えられたが、1934年にビリー・ホリデイによって同名の楽曲が発表されていた関係から、B面曲として発売することとなった[9]。B面曲ながら、Billboard Hot 100では最高位10位を記録している[2]

1962年10月25日、11月27日、1963年6月25日のBBCセッションで本作が演奏された際には、スターがドラムを担当しており、これらの音源はそれぞれBBCラジオの番組『Here We Go』、『Talent Spot』、『Pop Go the Beatles』で放送された。このうち1963年6月25日の演奏が、2013年に発売された『オン・エア〜ライヴ・アット・ザ・BBC Vol.2』に収録された。

クレジット

※出典[8]


  1. ^ Unterberger, Richie. “P.S. I Love You - The Beatles | Song Info”. AllMusic. All Media Group. 2020年12月2日閲覧。
  2. ^ a b The Hot 100 Chart”. Billboard (1964年6月6日). 2020年12月5日閲覧。
  3. ^ Harry 2000, p. 892.
  4. ^ Lewisohn 2013, p. 626.
  5. ^ MacDonald 2007, pp. 61, footnote.
  6. ^ Miles 1997, p. 37.
  7. ^ Sheff 2000, p. 168.
  8. ^ a b MacDonald 2007, p. 61.
  9. ^ Lewisohn 1988, p. 20.
  10. ^ Montgomery 2020, pp. 177–178.
  11. ^ Blaney, John (2007). Lennon and McCartney, Together Alone: A Critical Discography of Their Solo Work. London: Jawbone Press. p. 200. ISBN 1-9060-0202-9 
  12. ^ Womack 2014, p. 743.
  13. ^ Birthday [Single] - Paul McCartney | Songs, Reviews, Credits, Awards - オールミュージック. 2020年12月5日閲覧。


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P.S. アイラヴユー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 03:39 UTC 版)

P.S. アイラヴユー』(PS, I Love You)は、アイルランド出身の女性作家セシリア・アハーンのデビュー作となる2004年出版の小説、及びそれを原作とした2007年公開アメリカ合衆国恋愛映画(映画の原題は『P.S. I Love You』となっている)。


  1. ^ a b c P.S. I Love You” (英語). Box Office Mojo. 2012年4月22日閲覧。
  2. ^ 2008年興行収入10億円以上番組 (PDF) - 日本映画製作者連盟
  3. ^ P.S. I Love You (2007)” (英語). Rotten Tomatoes. 2020年11月15日閲覧。
  4. ^ P.S. I Love You Reviews” (英語). Metacritic. 2020年11月15日閲覧。


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