Commodore 64 Games System Commodore 64 Games Systemの概要

Commodore 64 Games System

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/18 08:21 UTC 版)

Commodore 64 Games System(C64GS)
メーカー コモドール
種別 据置型ゲーム機
世代 第3世代
発売日 1990年
CPU モステクノロジー MOS 8500
対応メディア ロムカートリッジ
互換ハードウェア コモドール64
前世代ハードウェア マックスマシーン
次世代ハードウェア Amiga CD32
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概要

C64GSは、ヨーロッパでトップシェアを築いていたコモドール社の8ビットパソコン・コモドール64(C64)からキーボードを廃し、C64では側面についていたロムカートリッジスロットを上面につけるなどして、純粋なゲーム機としてデザインしなおした製品である。

C64をベースとしたコモドール製のゲーム機としては、遡ること1982年日本でのみリリースされたマックスマシーンが存在したが、C64と比べてハードウェア的に削除されている部分がかなり大きくC64との互換性に乏しかったマックスマシーンとは違い、C64GSはシステム的にはC64からキーボードを取り払っただけの代物で、C64とほぼ完全な互換性を有していた。つまりC64用ロムカートリッジとしてリリースされたゲームをそのままC64GSでもプレイできることが売りであったが、しかしその「キーボードが無い」ことが仇となった。

北米でもリリースする予定があったが、ヨーロッパで商業的に失敗したため結局リリースされていない。

歴史

ハードウェア

仕様

C64GSのスペックはC64とほぼ同じであるが、大きな違いとしてはシリアルバステープドライブポートが廃されている。もっとも基板上には存在しており、単に口が塞がれているだけである。1986年発売の廉価版C64であるCommodore 64Cと同じ基板を使っている。

ハード内部

  • CPU:
    • MOS 8500(オリジナル版C64のMOS 6510と大差は無い)
    • クロック: 0.985 MHz (PAL)
  • RAM:
    • 64 KB (65,535 バイト)
    • 0.5 KB カラー RAM
  • ROM:
    • 20 KB(7KBのカーネル空間、4KBの文字ジェネレータによって2KBx2組の文字セットを保有できる)

C64GSのROMはオリジナルのC64のROMと若干違いがある。一つ目はロムカートリッジが刺さっていないときにカートリッジを刺すように促す文字が出ることである。 もうひとつの違いはキーボードが無くても大丈夫だというメッセージを表示するコマンドであるが、こちらのコマンドは使用されなかった。

I/Oと電源

ソフトウェア

『International Soccer』をプレイ中

ヨーロッパのホビーパソコン市場ではトップシェアを築いており、カセットテープメディアを中心として多くのゲームもリリースされていた8ビットパソコンのC64だが、ロムカートリッジのみに対応する純粋なゲーム機としてデザインしなおされて市場に投入されたC64GSがゲーム機市場で成功するという保証はどこにも無かったため、C64GSを支持したソフトウェア会社は限られていた。しかし幾つかの大手ゲーム会社の支持は得られた。特にOcean Softwareは非常に積極的で、以前にカセットテープ版として出したソフトをクオリティを向上させた上でロムカートリッジに移植したり、カセットテープ版を出さずにロムカートリッジ版でのみの供給としたゲームも数多くリリースした。しかしその他の多くの会社は、以前C64用にテープメディアでリリースしたソフトを単にそのままロムカートリッジに移植して「C64GS対応」としただけであった。

C64GS本体には『Fiendish Freddy's Big Top O'Fun』、『International Soccer』、『Flimbo's Quest』、『クラックス』の4つのゲームがバンドルされていた。このうち『International Soccer』以外は先にC64用にカセットテープで出たソフトをC64GS用ロムカートリッジに移植しただけのものであり、『International Soccer』は1983年にコモドールがC64用のロムカートリッジとして出した旧作をそのままC64GS用ソフトとしてバンドルしたものである。

コモドール自身がC64GS用ソフトを新規にリリースすることは全くなかった。


  1. ^ コモドール純正モニタ「Commodore 1702」「Commodore 1084」は、RCA端子でY/Cを受け付ける仕様になっており、現在も互換ケーブルが購入できる[1]


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