95式自動歩槍 派生型

95式自動歩槍

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/03 03:56 UTC 版)

派生型

現行モデルの95-B式自動歩槍

軍向け

95-B式自動歩槍/QBZ-95B

銃身を短縮したカービンモデル。発表年ごとに3つのモデルのモデルが存在する。

1997年に公開された初期モデルはフラッシュハイダーが現行モデルより簡素で、2番目に公開されたモデルはフラッシュハイダーの形状が変更されている。現行モデルとなる3番目のモデルはキャリングハンドルの形状が変更されている。

北京オリンピックの対テロ演習時に北京特警が使用しており2014年の海上演習にも使用されているのが確認されている。

95式班用機槍/QJB-95

コッキングレバーの形状が異なる初期型の95式班用機槍。95連ドラムマガジンを装着している。

長時間の連射に耐えられる肉厚で長い銃身と展開式の二脚を取り付けた軽機関銃モデル。フォアグリップが省略されハンドガードの形状が変更されている。

ブルパップ方式のため通常のドラムマガジンを装着すると構えた際に邪魔になるため81式班用機槍のドラムマガジンをベースに右に寄った形状に修正された95連ドラムマガジンを装着して運用する。

95-1式自動歩槍

95-1式自動歩槍/QBZ-95-1

2011年12月に公開された95式自動歩槍の改良モデル。

2009年に「95式改」として開発が明らかになり、2010年1月の中国国内のテレビ番組内で紹介され、2011年2月には書籍内で開発に関係した人物により非公式に発表、同年12月には公式に公開された。

95-1式自動歩槍の開発は2004年6月に開始され、2007年下旬から2008年末にかけて国家射撃場、低気温地域、砂漠地域、熱海地域、高原地域のそれぞれの環境下で試験が行われた。2010年7月1日には中国の命名法則に従って「95-1式自動歩槍(95-1式5.8mm自動歩槍)/QBZ-95-1」として正式に命名された。

主に以下の変更が施された。

  • グリップおよび全体のフレームのデザインを変更。
  • 本体を構成するプラスチックWS SL-1045ナイロン66WS SL-1046ナイロン610TPAC HPN 35Aなどの新たに開発されたものに変更したことで耐久性が向上。
  • トリガーガードを兼ねるフォアグリップを排除。
  • セレクター位置をより操作しやすいグリップ上に移動。
  • 3点バースト射撃機能の追加。
  • ハンドガードの形状を変更し、冷却効率が向上。
  • スリングスイベルの位置を変更。
  • グリップの角度を81°から75°に変更。
  • トリガー機構を改良。
  • ガスレギュレーター機構を改良。
  • アイアンサイトのベースラインを5mm下げることで精度の向上。
  • 夜間アイアンサイトをトリチウム光管で蛍光するように変更。
  • 新型のDBP10弾を使用できるよう変更。
  • マガジンの形状を変更し耐久性が向上。

また95-1式自動歩槍にはピカティニーレールが備えられていないが、ハンウェイシャ工業設計有限公司が開発した「ロングボウ95式戦術拡張システム」を組み込むことでピカティニーレールの使用が可能になり汎用性が向上する。

95-B1式自動歩槍/QBZ-95-B1

95-1式自動歩槍の銃身が短縮されたカービンモデル。

95-1式班用機槍/QJB-95-1

95-1式自動歩槍の軽機関銃モデル。長時間の連射に耐えられる肉厚で長い銃身と展開式の二脚を取り付けている。放熱穴が5つから6つへ増加している。

97式自動歩槍/QBZ-97

5.56×45mm弾を使用する輸出モデル。マガジンが素早く外せる様に改良されており、民間向けでは無く他国軍隊などへ輸出される。カンボジア軍ミャンマー軍にて採用された。

97-A式自動歩槍/QBZ-97A

97式自動歩槍に3点バースト射撃機能を組み込んだ改良モデル。カンボジア軍に採用された。

97-B式自動歩槍/QBZ-97B

97式自動歩槍の銃身が短縮されたカービンモデル。

民間向け

QBZ-97A

2008年からカナダなど北米にてノリンコブランドとして販売されていた97式自動歩槍のセミオートのみの民間向けモデル。現地販売ではType 97 rifleとして販売されていた。フルオート射撃を可能にする改造が容易だったためカナダでは販売禁止となり、所持者の銃所持ライセンスの種別に関わらず全数が回収された。

T97 NSR Gen.1

QBZ-97Aがカナダで販売禁止となったため、フルオート改造対策を行ったモデル。こちらは現在も販売されている。製造元である重慶建設工業有限責任公司の海外向け民間銃器ブランドのEMEIブランドで輸出販売されている。

T97 NSR Gen.2

T97 NSR Gen.1の近代化モデル。キャリングハンドルを取り外しフレーム上面をピカティニーレールのフラットトップに変更し、左右にはKey-MODスロットが追加されている。この変更によってコッキングレバーの位置が変更された。

T97 NSR Gen.3/EM3516

T97 NSR Gen.2のKey-MODスロットをM-LOKスロットに変更した改良型。

T97 BNS

97-B式自動歩槍のEMEIブランドのもと販売されている輸出モデル。射撃モードはセミオートのみに制限され使用するマガジンも30連風の外見をした5連のものを使用する。97-B式自動歩槍同様の短縮銃身を備えたものと延長された銃身を備えたものの2種が存在する。

SDM M77コマンドー

イタリアなどヨーロッパにて販売されているセミオートのみの民間向け仕様。.223 レミントン弾を使用する。95-B式自動歩槍をベースとしているが、現地法に合わせて銃身が延長されている。中国の海外向け民間銃器ブランドのSDMブランドで輸出販売されている。

LA-K12

QBZ-97をベースにカナダのLEVERARMS社が製造販売しているセミオート式ショットガン[10]


注釈

  1. ^ 漫画版では89式5.56mm小銃に変更されていることから、作者が89式と95式を間違えたか、あるいは「九五式小銃」が95式自動歩槍とは完全に別の架空の銃器だった可能性もある。
  2. ^ ただし作中には架空の自衛隊装備(一式指揮通信車など)が登場しているため、「九五式小銃」も95式自動歩槍とは完全に別の架空の銃器という可能性もある。

出典

  1. ^ http://world.guns.ru/assault/as39-e.htm
  2. ^ http://www.enemyforces.net/firearms/qbz95.htm
  3. ^ 床井雅美『軍用銃事典 改訂版』並木書房 ISBN 9784890632138 p114
  4. ^ 月刊『軍事研究』誌 2009年5月号(第44巻) ジャパン・ミリタリー・レビュー pp212~213
  5. ^ 坂本明『世界の軍用銃』文林堂 ISBN 4893191403 p117
  6. ^ http://www.key28.cn/Article/2009-8-17/8102.html
  7. ^ http://www.chinabaike.com/article/96/jszs/2007/20071011574231.html
  8. ^ http://news.xinhuanet.com/mil/2005-06/20/content_3108685.htm
  9. ^ http://data.tiexue.net/mil/95sbq4794/
  10. ^ http://www.huntinggearguy.com/news/la-k12-puma-semi-automatic-bullpup-magazine-fed-shotgun-now-canada/
  11. ^ QBZ97自动步枪”. 2007年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月29日閲覧。
  12. ^ https://www.files.ethz.ch/isn/171425/SIPRIPP38.pdf
  13. ^ Sudanese Future Soldier System – Thefirearmblog.com, 24 March 2014
  14. ^ Sudanese army has selected Chinese-made QBZ-97 assault rifle for its Kombo Future Soldier System – Armyrecognition.com, 22 November 2014
  15. ^ “Pakistan police storm hospital, ending standoff”. Yahoo! News. (2013年6月15日). https://news.yahoo.com/pakistan-police-storm-hospital-ending-standoff-161641306.html 2019年5月29日閲覧。 
  16. ^ https://item.btime.com/30njpcbms8m8osq2b99ekutvtmk
  17. ^ “China Exports Its Radical New Assault Rifle”. Strategy Page. (2009年2月28日). http://www.strategypage.com/htmw/htweap/articles/20090228.aspx?comments=Y 2010年5月1日閲覧。 
  18. ^ Lao People’s Army celebrates 70th founding anniversary”. 2020年1月12日閲覧。
  19. ^ Lao People's Armed Forces”. 2020年1月12日閲覧。






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