電荷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 16:40 UTC 版)
概要
電荷は、電磁気現象を引き起こす源である。電荷の量によって、ある物体が電磁場や他の電荷から受ける力の大きさが決まる。
電荷量は正または負の値を取りうる。電荷量が正である電荷を正電荷といい、電荷量が負である電荷を負電荷という。陽子は正電荷を持つ。電子は負電荷を持つ。中性子は電荷を持たない。正電荷を持つ粒子のことを単に正電荷と呼んだり、負電荷を持つ粒子のことを単に負電荷と呼ぶこともある。すなわち、陽子は正電荷であり、電子は負電荷である。
電子の研究を進める中で、電荷の素量(電気素量)が発見された。電気素量は記号eで表し、その値は
である。1個の電子や1個の陽子の持つ電荷量の絶対値が電気素量である。したがって、電荷量は電気素量の整数倍として表すことができる。ただし、電気素量は巨視的には非常に小さいため、巨視的な電磁気現象を扱う上で電気素量が意識されることはほとんどない。
なお、これまで電気素量の整数倍以外の電荷量は観測されていない。クォークの電荷量は(-1/3)e、(+2/3)eであると考えられているが、クォーク同士は強い力によって結び付けられているため、単独でクォークが観測されたことはない(クォークの閉じ込め)。
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