逆写像
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/11 06:25 UTC 版)
合成写像の逆写像は
なる式で与えられる。ここで f と g が逆順になっていることに注意。「まず f を施してから g を施す」という操作を取り消すには、「まず g を取り消してから f を取り消す」ようにしなければならない。
たとえば、f(x) = 3x および g(x) = x + 5 とすると、それらの合成 g ∘ f は、まず 3-倍してから 5 を加える函数
である。この過程を逆にするには、まず 5 を引いて、そのあと 3 で割る
としなければならない。これは f −1 ∘ g−1 に等しい。
自己逆性
任意の集合 X に対して、そのうえの恒等写像はそれ自身を逆写像として持つ。つまり
が成り立つ。もっと一般に、函数 f: X → X がその逆函数と相等しいための必要十分条件は、合成函数 f ∘ f が idX に等しいことである。このような写像は対合と呼ばれる。
- ^ Keisler, H. Jerome. “Differentiation (PDF)”. 2015年1月24日閲覧。 “§ 2.4”
- ^ Smith, Eggen & St. Andre 2006, p. 202, Theorem 4.9
- ^ Smith, Eggen & St. Andre 2006, p. 179
- ^ Thomas 1972, pp. 304–309