第41軍 (日本軍) 第41軍 (日本軍)の概要

第41軍 (日本軍)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/28 02:22 UTC 版)

第41軍
創設 1944年昭和19年)12月17日(振武集団)
廃止 1945年(昭和20年)
再編成 1945年昭和20年)3月19日(第41軍)
所属政体 大日本帝国
所属組織  大日本帝国陸軍
部隊編制単位
所在地 フィリピンルソン島
通称号/略称 振武
最終上級単位 第14方面軍
最終位置 フィリピン マニラ東方
主な戦歴 第二次世界大戦
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編成当初は振武集団(しんぶしゅうだん)という第14方面軍指揮下の第8師団を基幹とした集成集団であったが、1945年(昭和20年)3月19日に第41軍に昇格し、第14方面軍の戦闘序列に組み込まれた。

尚武・建武・振武のルソン島防衛拠点の三分割

第14方面軍は、フィリピンルソン島を防衛するために、ルソン島を三分割して防衛することとした。そこで北部拠点を第14方面軍(尚武集団)の直轄集団が担任することとし、クラーク拠点に建武集団、そして中南部に振武集団を編成し配備した。

なお、ルソン島防衛の最大拠点は第14方面軍直轄の尚武集団地域とされたため、ルソン島の中南部に配備された部隊の多くにも北部への転進が命ぜられた。

振武集団の編成経緯 

振武集団の作戦地域は、ルソン島のマニラを含む中南部一帯とされた。振武集団長には、第8師団長の横山静雄中将が任命され、振武集団司令部は第8師団司令部を中核に形成された。

振武集団は1944年(昭和19年)12月17日に編成が発令され、その指揮権の発動日は1945年(昭和20年)1月1日とされた。だがこの時点で振武集団に所属することが確定していた師団は第8師団(歩兵第5連隊欠)と第105師団のみであった(第105師団にも後に北部転進が命ぜられる)。

振武集団の作戦地域は、2個師団で防衛するには広大であるため、アメリカ軍が上陸した際には、アメリカ軍との決戦を避け、主力をもってマニラ東方の山中に複郭陣地を形成して篭城しつつアメリカ軍を消耗させる長期持久策を採用することとなっていた。

振武集団の指揮権発動日になっても、第14方面軍主力のルソン島北部地域への転進の列は続いていた。このため振武集団の編成も北部転進の行方に左右され幾度か変動した。

最終的には、振武集団の基幹戦力は第8師団および第105師団の一部が確定した。これらの部隊を中核に、マニラ周辺の後方部隊、航空部隊などの兵員を加えて、マニラ東方山中に3つの集成兵団(河嶋兵団、小林兵団、野口兵団)、南部バタンガス州にひとつの集成兵団(藤兵団)を編成して防衛することとなった。マニラに残留したマニラ海軍防衛隊(海軍第31特別根拠地隊基幹)を含めて、その数、陸海軍約10万5千人といわれる。  

基本情報

  • 通称号:振武
  • 編成発令:1944年(昭和19年)12月17日
  • 指揮権発動:1945年(昭和20年)1月1日
  • 第41軍編制:1945年(昭和20年)3月19日
  • 最終位置:フィリピン・マニラ東方
  • 上級部隊:第14方面軍(尚武集団)

振武集団(第41軍)の人事

司令官

 ※兼第8師団長:1942年(昭和17年)6月26日 - 1945年(昭和20年)3月19日、兼第8師団長事務取扱:1945年(昭和20年)3月19日 - 終戦

参謀長

  • 浅野憲一郎 大佐(陸士33期):1944年(昭和19年)12月17日 - 1945年(昭和20年)3月19日※兼第8師団参謀長
  • 角健之 大佐→少将(陸士32期):1945年(昭和20年)3月19日 - 終戦

参謀副長

  • 浅野憲一郎 大佐:1945年(昭和20年)3月19日 - 終戦※兼第8師団参謀長

参謀部

  • 高級参謀:小林修治郎 大佐(陸士34期:兼第14方面軍高級参謀)※第14方面軍参謀部より配属。
  • 後方参謀:衣川慶太郎 中佐(陸士41期:兼第8師団後方参謀)
  • 情報参謀:石川頼夫 中佐(陸士44期:兼第14方面軍情報参謀)※第14方面軍参謀部より配属。
  • 情報参謀:高野諒平 少佐(陸士49期:兼第8師団情報参謀)
  • 兵站参謀:菅谷義夫 中佐(陸士43期:兼第14方面軍兵站監部参謀)※第14方面軍兵站監部より配属。

第8師団司令部

振武集団の司令部機能は第8師団司令部に寄っているので、あえて併記する。重複するものは割愛する。

  • 作戦参謀:本山一雄 中佐(陸士36期)
  • 高級副官:中村寶 少佐(少候17期)
    • 副官:小野寺正治 大尉(少候20期)
    • 副官:遠藤重次郎 中尉
  • 兵器部長:佐久間俊朗 大佐(陸士23期)
  • 経理部長:吉松鎮 主計中佐
  • 軍医部長:三崎要一 軍医少佐→軍医中佐






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