神戸総合運動公園野球場 概要

神戸総合運動公園野球場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/03 01:51 UTC 版)

概要

1985年(昭和60年)のユニバーシアード神戸大会の開催会場として須磨区北部の丘陵地を切り開いて開発された神戸総合運動公園の敷地内(グリーンエキスポ'85の跡地)に1988年(昭和63年)完成した。神戸市西郊の山林を切り開いた場所にあり、周囲を緑に囲まれた環境に立地している。完成当初の愛称はグリーンスタジアム神戸。開場当時は内野が土、外野が天然芝のフィールド(ファウルグラウンドの大部分は人工芝)を有し、のちに内野も天然芝となった。当時の公認野球規則の規定の大きさを満たした球場は当球場と、熊本県営藤崎台球場、同年開場の東京ドームの3つしかなく、グラウンド面積では東京ドームを大幅に上回っていたため、「日本最大級の野球場」と謳われた。プロ野球の球場開きは、1988年3月12日オープン戦・阪神タイガース阪急ブレーブス戦で、3万人が入場した(2-1で阪急が勝利)。

1989年からはプロ野球パシフィック・リーグオリックス・ブレーブスの準本拠地、1991年(平成3年)からはオリックス・ブルーウェーブの本拠地となる。2005年(平成17年)からはオリックス・バファローズの準本拠地となっている(2006年(平成18年)のみ本拠地)。また日本国内の他の野球場に先駆け、2003年(平成15年)から施設命名権を導入している。

丘陵地に造成したスタジアムであるため、スタンドへの出入りは手荷物検査のゲートを抜けたあと一旦スロープを上り、内野・外野ともに最上段から(但し内野上層スタンドへは更にそこから階段を上る)フィールドに向かって下りる形になっている。フィールドに近い座席に向かうため上段から下りる形となっているのは、同じく丘陵地に建つ西武ドームと同じ構造である。

開放的な設計でグラウンド全体が見渡しやすい客席、美しい総天然芝のグラウンドを備えており、広告も少なく、好きな球場ランキングで何度も一位に輝いている。地下鉄最寄駅がすぐ目の前にあり、また高速道路のインターチェンジにも近い上に、運動公園も駐車場の収容台数を多数確保しているなど道路交通アクセスの面では比較的便利な反面、中心市街地からは遠いため足が向きにくいという側面もある。加えて、完成から35年以上が経過しており、スタンドではシートの塗装がところどころ剥げていたり、トイレが和式主体のままであるため時代にそぐわなくなっているなど所々で設備が陳腐化している面もある。そのため、球場の土地所有者である神戸市が、楽天ふるさと納税クラウドファンディングを利用し、施設改善のための建設費を市民(神戸市内在住者対象外)から募集し、返礼品に有馬温泉の宿泊券、神戸牛、神戸市内に工場がある麒麟麦酒キリン一番搾りなどを用意した[1]。2023年10月20日から募集を開始し、目標6000万円を掲げたがそれは同12月6日に達成、最終的には1億7000万円余を集めた。今後は観覧席やブルペン・ベンチなどの施設改善に充当する[2]

現在は、オリックスの公式戦において、「花火ナイト」として、5回裏終了後のグラウンド整備中、または週末の薄暮ゲームの試合終了後にグラウンド(外野の芝生部分)にも観客を入れて数千発もの花火を打ち上げるなど、屋内球場である京セラドーム大阪や住宅地のそばにある甲子園球場では出来ないイベントを行っている。








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