東京都交通局12-600形電車 車内内装

東京都交通局12-600形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/28 19:02 UTC 版)

車内内装

車内の内板は白色系として明るさを感じさせるものとし、床敷物は経年劣化が目立たないよう濃い紫色(藤色)とし、素材には火災発生時に有毒ガスの発生しないゴム材を採用した[3][7]。一般席の座席モケットは12-000形と同様の朱色系の「ファインレッド」色を採用し、1人分の掛け幅は460mmを確保している[7]優先席部については青色の座席モケットを使用し、一般席との区別を図っている[6]。ドア間の7人掛け座席にはスタンションポール(縦握り棒)を新設したほか、座席端部には大型仕切り板を設置した[3]。車両間の貫通扉は、騒音防止のため各車両の端部に設置されている(中間車は2か所・先頭車は1か所)[10]

本形式はバリアフリー設備も充実しており、客用ドア出入口の床敷物は黄色として目立たせたほか、ドア上部には新たにドア開閉時に赤く点滅する「ドア開閉表示灯」を新設した[7][10]車椅子スペースは4・5号車の車端部に設置している。車内案内表示器は12-000形と同様のLED文字表示方式で、客用ドア上部に千鳥配置されている[8]放送装置には自動放送装置を搭載するほか、車外案内用に車外放送機能を有する。

空調装置はセミ集中式(集約分散式)であるが、12-000形で混雑時の暑さが課題となったエアコンよりも容量増強を図った17.44 kW(15,000kcal/h)出力品を各車に2台(1両あたり34.88 kW・30,000kcal/h)搭載している[10]


  1. ^ a b 交通新聞社「鉄道ダイヤ情報」2012年4月号DJ NEWS FILE「東京都交通局12-600形(大江戸線)」参照
  2. ^ PHP研究所「都営地下鉄・都電・都バスのひみつ」
  3. ^ a b c d e f g h i j 日本鉄道運転協会「運転協会誌」2012年1月号新型車両プロフィールガイド「東京都交通局 大江戸線12-600形車両の概要」参照。
  4. ^ a b c ネコ・パブリッシング「レイルマガジン」2012年5月号NEW COMER「大江戸線12-600形車両の概要について」記事。
  5. ^ 都営大江戸線向け12-600形が甲種輸送される アーカイブ 2020年12月2日 - ウェイバックマシン - railf.jp 鉄道ニュース、2011年8月29日掲載。
  6. ^ a b c d 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2012年10月臨時増刊号鉄道車両年鑑2012年版「東京都交通局12-600形」152-153頁記事。
  7. ^ a b c d e f g h i 交友社「鉄道ファン」新車ガイド「東京都交通局12-600形」50-52頁記事。
  8. ^ a b c d 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2012年6月号New model「東京都交通局12-600形」記事。
  9. ^ a b c d e f g 日本地下鉄協会「SUBWAY」No.194車両紹介「東京都交通局大江戸線12-600形車両」記事。
  10. ^ a b c d e f g 交友社「鉄道ファン」新車ガイド「東京都交通局12-600形」53-54頁記事。
  11. ^ 東洋電機製造「東洋電機技報」No.125(2012年3月)「東京都交通局12-600形車両用低圧電源装置」 (PDF) (インターネットアーカイブ)。
  12. ^ 馬込車両検修場では、車両の在場日数を減らすために台車やパンタグラフなど一部機器については整備済みの予備品(リンク品)を用意している。入場車両の整備対象機器はリンク品へと交換し、入場車両から取り外した整備対象機器は別途整備の上、次回入場の別な編成に使用される。
  13. ^ a b c d e f 日本鉄道車両機械技術協会「ROLLINGSTOCK&MACHINERY」2015年7月号研究と開発「都営大江戸線12-600形2次車の概要」24-26頁記事。
  14. ^ a b 日本鉄道車両工業会「車両技術」250号「東京都交通局 大江戸線 12-600形車両(2次車)」記事。
  15. ^ a b c d e f g h i j 日本鉄道車両機械技術協会「ROLLINGSTOCK&MACHINERY」2015年7月号研究と開発「都営大江戸線12-600形2次車の概要」27-28頁記事。
  16. ^ 東京都交通局『都営交通のあらまし2015』p.30「経営状況」記事。
  17. ^ 「三菱電機技報」2016年01月号「横長LCD表示器 アーカイブ 2016年10月11日 - ウェイバックマシン
  18. ^ a b c d e f g h i j k 日本鉄道車輌工業会「車両技術」258号(2019年9月)「東京都交通局 大江戸線12-600形車両(3次車)」35-44頁記事。
  19. ^ 東京都交通局『都営交通のあらまし2019』p.30「経営状況」記事。
  20. ^ 乗客への案内用に戸袋部には大江戸線の路線マーク「E」を表記している。
  21. ^ このため、座席定員を4・7・7・4人掛けから3・6・6・3人掛けに変更した。
  22. ^ 「産業資材」 - 龍村美術織物HP(インターネットアーカイブ)。
  23. ^ 車椅子スペースとフリースペースの違いは、車椅子固定用ベルトの有無のみである。東京都交通局の資料では、両者を区別して記載している。
  24. ^ a b c d e f g 日本鉄道車輌工業会「車両技術」258号(2019年9月)「東京都交通局 大江戸線12-600形車両(3次車)」45-57P記事。
  25. ^ 乗務員室内の800Wファンヒーターは存置されている。
  26. ^ a b c 日本鉄道サイバネティクス協議会「鉄道サイバネ・シンポジウム論文集」第56回(2019年)「東京都交通局12⁻600形3次車ATIの開発」論文番号508。
  27. ^ 東京都交通局向けリニア式地下鉄車両を受注 アーカイブ 2020年6月5日 - ウェイバックマシン - 川崎重工ニュースリリース 2016年5月26日掲載
  28. ^ 東京都交通局経営計画2019 アーカイブ 2020年5月14日 - ウェイバックマシン - 東京都交通局 2019年1月26日発表





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