恐るべき子供たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/03 23:05 UTC 版)
1950年にジャン=ピエール・メルヴィルによって映画化、1979年に萩尾望都によって『恐るべき子どもたち』というタイトルで漫画化されている。
概要
1929年コクトーが40歳の時に書き上げた小説であり、代表作の一つに数えられる作品。コクトーはこの作品をアヘン中毒の治療のために入院している時に、わずか3週間足らずで書き上げたとされる。エリザベートとポールの姉弟2人だけで暮らす世界が、ダルジュロスという美しい少年との出会いで崩壊して行く物語で、コクトーは己の運命の受諾というテーマを訴えている。コクトーは小説だけではなく、詩や映画・批評などあらゆるジャンルの文学に精通しているが、その中でも『恐るべき子供たち』は古典文学の悲劇を思わせる、最もコクトーらしさが出ている作品といえる。
日本語訳
- 東郷青児訳、角川文庫 1953年3月 ISBN 978-4041092460。度々改版(電子出版も刊・2020年より)
- 鈴木力衛訳、岩波文庫 1957年1月 ISBN 978-4003256619。改版2011年12月
- 佐藤朔訳、「ジャン・コクトー全集3 小説」東京創元社 1980年。他に旺文社文庫、グーテンベルク21(電子出版・2012年より)
- 高橋洋一訳、求龍堂 1995年7月 ISBN 978-4763095244
- 中条省平・中条志穂訳、光文社古典新訳文庫 2007年2月 ISBN 978-4334751227
- 1 恐るべき子供たちとは
- 2 恐るべき子供たちの概要
- 3 映像化
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