富士山の火山防災対策 ハザードマップで想定された火山被害

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富士山の火山防災対策

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 17:37 UTC 版)

ハザードマップで想定された火山被害

富士山火山防災マップ(出典:富士山防災協議会)。左列の真ん中は過去溶岩流や岩屑なだれの発生した場所、右列の大きな図は想定被害範囲で濃いピンクの部分が火口が出来る可能性のある範囲、薄いピンクの部分は噴火が起こる前に緊急避難すべき範囲である。

ハザードマップの検討では過去3200年間の富士山の噴火活動を調査し、現在においてその噴火が起こった場合どのような影響が生じるか検討された。また、最近の富士山は山頂火口から噴火することは少なく、火口形成が予想される範囲も広域にわたっている。噴火のタイプも様々で、直近の宝永大噴火火山灰スコリアなどが主体で溶岩の流出はなかったが、平安時代には大量の溶岩を噴出した貞観噴火が起こっている。

溶岩流

溶岩流は火口から下に向けて流れるので、火口が形成された位置の麓側が避難の対象となる。富士山の溶岩流速度は時速数kmとされており、避難は可能。

火砕流

歴史的には火砕流の記録は無いが、一連の調査により過去発生していたことが判明した。一般に火砕流の速度は時速100kmに達するが、富士山では発生範囲が山頂周辺の約10kmに限られており、噴火の事前予知ができれば避難は可能。

火山灰

宝永大噴火規模の噴火が起こった場合、火山灰は神奈川県や東京都に降り積もる。大量の降灰は農産物を枯れ死させ、鉄道や道路が使えなくなり、健康を害し、首都圏の機能を麻痺させる可能性がある。

その他、融雪型火山泥流噴石土石流などの発生が想定されている。

参考図書

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