大瀬康一 略歴・人物

大瀬康一

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/28 22:00 UTC 版)

略歴・人物

神奈川県横浜市出身[5]

慶應義塾高等学校中退後[6]。、俳優の龍崎一郎の紹介[7]東映東京撮影所大部屋俳優をしていたところ、『月光仮面』の主役に抜擢される[8][9]。以降、宣弘社制作のヒーロー番組に続けて出演し、人気を博した。

豹の眼』(1959年)の終了後、大映と契約して映画10数本に出演した[2][9]。『隠密剣士』(1962年)は大映時代に宣弘社からの依頼を断りきれず出演したというが、こちらも大ヒットとなり代表作の1つに数えられている[2][9]。1962年の時点では東京プロに所属していた[1]

1969年、企画会社「OT企画」を興し、経営者となる。成田三樹夫長谷川待子らを擁し、芸能マネージメントやテレビ番組制作を手掛ける[10]

俳優とマネージメントを両立していたが、1972年2月の舞台出演を最後に俳優を引退した[11]

私生活では、1964年に女優の高千穂ひづると結婚。数十年にわたり、実業家として活動していた。高千穂とは1961年に武蔵野ゴルフクラブで出会った[6]。宣弘社の小林利雄が高千穂の願いでゴルフに連れて行った際、大瀬を同行させたことで知り合い、同年10月10日、高千穂の誕生日パーティーに招待された際にプロポーズを行う[6]。その時点では出会って半年足らずであったことから返事は貰えず交際を続け、1年後の10月10日に改めてプロポーズを行うが、この時も返事は貰えず、翌年の10月10日に三度目のプロポーズを行い婚約に至った[6]

荒川事件で知られる野球選手の荒川尭とは、子供の頃から家族ぐるみの付き合いだった[12]

2013年、『月光仮面を創った男たち』(平凡社新書)の著者である樋口尚文が監督した映画『インターミッション』に、映画館の観客役で40年ぶりの映画出演を果たした[13]

2022年には、月光仮面がテレビで活躍した当時の町並みが残る大分県豊後高田市「昭和の町」の観光大使に就任した[14]


  1. ^ a b 『タレント名鑑』《NO1》芸能春秋社、1962年、109頁。 
  2. ^ a b c d e 石橋春海「元祖TVヒーロー 大瀬康一」『伝説の昭和特撮ヒーロー 宣弘社全仕事』コスミック出版〈COSMIC MOOK〉、2014年7月9日、13頁。ISBN 978-4-7747-5934-0 
  3. ^ 『月光仮面を創った男たち』 樋口尚文、平凡社〈平凡社新書〉、2008年、78頁。
  4. ^ a b 作中では月光仮面の正体については明言されておらず、配役のクレジットは「月光仮面:?」「祝十郎:大瀬康一」と表記されている。
  5. ^ 神奈川県県民部県史編集室 編『神奈川県史 別編 3 (年表)』神奈川県、1982年3月、453頁。 
  6. ^ a b c d 高千穂ひづる「三度目の求婚に決意した私」『婦人生活』3月号、婦人生活社、1964年3月、152 - 154頁。 
  7. ^ 『月光仮面を創った男たち』 73頁。
  8. ^ 『月光仮面を創った男たち』 76-78頁。
  9. ^ a b c d e f 石橋春海「特別インタビュー 大瀬康一」『'60年代 蘇る昭和特撮ヒーロー』コスミック出版〈COSMIC MOOK〉、2013年12月5日、20-23頁。ISBN 978-4-7747-5853-4 
  10. ^ 『月光仮面を創った男たち』197-199頁。
  11. ^ 「消息」『読売新聞朝刊』1976年6月20日号 26面
  12. ^ 「特報 プロ野球を引退したばかりの荒川尭選手(28歳)が映画俳優に転向 アクションスターに! "長島2世"とまで騒がれた花形プレーヤーにはいいしれぬ苦悩があったが…」『週刊平凡』1975年5月22日号、平凡出版、36-38頁。 
  13. ^ 「インターミッション」公式サイト
  14. ^ 大瀬康一「月光仮面65周年 撮影秘話 元祖特撮ヒーロー、「昭和の町」の観光大使に」『日本経済新聞』2023年4月20日朝刊、文化面。






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