地球防衛軍 (宇宙戦艦ヤマト)
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凡例
本記事は文中に作品名が多く登場するため、冒頭の本節に便宜上のシリーズ名および作品略称をあらかじめ明記する。
- 『宇宙戦艦ヤマト』 - 『ヤマト』
- 『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』 - 『さらば』
- 『宇宙戦艦ヤマト2』 - 『ヤマト2』
- 『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』 - 『新たなる旅立ち』
- 『ヤマトよ永遠に』 - 『永遠に』
- 『宇宙戦艦ヤマトIII』 - 『ヤマトIII』
- 『宇宙戦艦ヤマト 完結編』 - 『完結編』
- 『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』 - 『復活篇』
- 『宇宙戦艦ヤマト 復活篇 ディレクターズカット版』 - 『復活篇DC版』
- リメイクアニメシリーズ
- 『宇宙戦艦ヤマト2199』 - 『2199』
- 『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』 - 『2202』
- PSゲームシリーズ
- PS用ゲーム『宇宙戦艦ヤマト 遥かなる星イスカンダル』 - 『遥かなる星イスカンダル』
- PS用ゲーム『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』 - 『PS版さらば』
- PS2用ゲーム『宇宙戦艦ヤマト イスカンダルへの追憶』 - 『イスカンダルへの追憶』
- PS2用ゲーム『宇宙戦艦ヤマト 暗黒星団帝国の逆襲』 - 『暗黒星団帝国の逆襲』
- PS2用ゲーム『宇宙戦艦ヤマト 二重銀河の崩壊』 - 『二重銀河の崩壊』
概要
西暦2192年、ガミラス帝国の遊星爆弾の攻撃を受け、国際連合の元に結成された軍。その名称通り地球を防衛することを主目的とする組織である。
対侵略者邀撃用の宇宙艦隊として「地球防衛艦隊」(略して「地球艦隊」と呼ばれることが多い)を保有する。『ヤマト2』では連合艦隊という呼称が使用され、『ヤマトIII』に登場する戦艦は地球連邦政府に参加する各国で独自に建造されている。
なお、漫画版[要文献特定詳細情報]や小説版[要文献特定詳細情報]によれば、先進国の中で領土が小さく比較的被害が小さかったため、地球防衛艦隊司令部が日本に設置されているとされる。初期作品の地下都市は東京の地下に存在している設定となっている[要出典]。『さらば』以降の首都「メガロポリス」は旧地下都市に近い海に面した場所に敷設された[1]。
なお、『ヤマトIII』第3話において、相原義一に届いた緊急動員令電報の文面(文章は全てカタカナで書かれている)に発信者として「チキュウ セイカン ボウエイグン」(地球星間防衛軍)と書かれている。
実写映画版『SPACE BATTLESHIP ヤマト』では、「UNITED NATIONS of SPACE ADMINISTRATION」、略して「UNSA」なる英称が存在し、司令部には上記の名称に加えて「GENERAL HEADQUARTERS」が付属している。また、軍章は現実の国際連合のそれに近いデザインである。
組織
『ヤマト2』では組織構造が明確に設定されている。
地球防衛軍は地球連邦の直轄組織であり、地球連邦大統領を頂点として、その下に連邦議会がある[2]。防衛軍のトップは司令長官であり、『ヤマト』から『完結編』まで、藤堂平九郎が務めている。長官の隷下にある総合参謀本部が開く防衛会議で軍の方針を決定する[2]。しかし、劇中では司令長官の独断で作戦を進めることもたびたびある。
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防衛軍の兵員は「宇宙戦士」と呼ばれる[2]。現実の軍隊のような階級は存在せず、指揮系統は組織内の役職によって決まっている。敬礼は右拳を左胸に当てる形式が基本だが、挙手の礼をする場合もある(答礼)。ヤマト乗組員とそれ以外の艦および地上勤務者は制服が違うが、どこかしらに錨マークが入っているのは共通している。
なお、『復活篇』では、上条了が古代進に「地球防衛軍一等空佐」と名乗っている。
注釈
- ^ ヤマトは第三艦隊所属。
- ^ 劇中でアマールに到着した古代が地球へ送った現況を伝えるメッセージの中で、第三次移民船団の護衛艦の生還数を「162隻」と言っている。
- ^ 護衛艦隊司令である古代の決断であり、防衛軍司令部が関知していたかは不明。
- ^ 資料では「国連宇宙海軍」と表記されることも多い。また、エムブレムなどに表記される英称は、基本的に「UNCF COSMO NAVY」だが、『2199』第1話のコスモゼロなど一部では「UNCN (UNITED NATIONS COSMO NAVY)」となっている。
- ^ ヤマトの制服は「艦内常装」であるが、他の艦は艦内外ともに同じ制服を着用している(一部の人物はスカーフの有無などの違いがある)。
- ^ 2022年10月22日広島県福山市で開催されたフクヤマニメの宇宙戦艦ヤマト2205前章&後章特別上映会+スペシャルトークショーで、2205時点では地球防衛艦隊総司令は山南とは別人物が就任しており、その理由として、ガトランティス戦役後、山南に宙将への昇任が打診されたが、本人がガトランティス戦役の責任を取る形で防衛艦隊総司令を辞任、宙将への昇任を辞退して育成部隊への転属を希望したという裏設定が公開された。
- ^ 併記されている原文は英語であり、英語での呼称はLieutenant Generalとなっている。
- ^ この記載は「地球防衛軍」ではなく「国連軍」となっている事から制作サイドの誤記があると考えられ、「中将」も「宙将」の誤りだった可能性がある。
- ^ 読みは「ちゅうじょう」ではなく、「ちゅうしょう」である。ただし、『宇宙戦艦ヤマトという時代 西暦2202年の選択』ではアクセントは異なるが、「ちゅうじょう」と発音している。
- ^ 空間防衛総隊司令官と外洋防衛師団司令官は表面上はどちらも宙将ポストであっても、軍隊式階級制度に照らし合わせれば、前者は大将ないし中将(自衛隊における将)、後者は概ね少将(自衛隊における将補)相当の役職である。
- ^ 勤務服の場合、将官は肩章と袖章の組み合わせによって具体的な階級を示しているようである。
- ^ 沖田と芹沢の例を見る限り、錨は階級章と言うより艦隊や戦隊の司令官章と考えられる(ガミラスとのファーストコンタクトの際、錨なし宙将の芹沢が錨付き宙将の沖田に攻撃命令を下している)ため、一佐でも司令官であれば錨付きは不自然な描写ではない。ただし総旗艦アンドロメダの艦長と連合宇宙艦隊司令官を兼任している山南や、エンケラドゥス守備艦隊司令官である尾崎徹太郎は、いずれも階級章に錨はない。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199 第六章 到達!大マゼラン』劇場パンフレットpp. 18-19の宇宙コラムや、『宇宙戦艦ヤマト2199 公式設定資料集[EARTH]』p. 157でその存在が語られている。また、皆川ゆかによる『2202』の外伝小説および小説版でも、戦前から重力制御を実現していたと語られている[17][18]。
- ^ 『ヤマトという時代』以前は、カ号作戦もカ2号作戦も2193年頃の出来事と設定されていた[36]。しかし、この設定では『2199』初期の描写と矛盾する点も存在していた。
- ^ 表向きは地球最後の艦隊による最終決戦であり、陽動であることはごく一部の人物を除いて知らされていなかった。
- ^ そのときの音は、第1話オーディオコメンタリーでは「金属バットのような音」[41]、小説版『2199』では「ドアノック」と表現されている[42]。
- ^ アニメでは『2199』第1話において、キリシマが上方からクリピテラ級駆逐艦の襲撃を受けた際、応戦に使用されている。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199 公式設定資料集 [EARTH]』p. 20では、「高機動なミサイルに対し、空間魚雷は重量感をもって推進する」という描写に関する記述がある。
出典
- ^ 「大銀河科学技術講座 Sheet34 再建後の地球」『週刊宇宙戦艦ヤマト OFFICIAL FACTFILE』第51号p. 26。
- ^ a b c d 「大銀河科学技術講座 Sheet02 地球防衛軍の全容」『週刊宇宙戦艦ヤマト OFFICIAL FACTFILE』第8号p. 24。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト画報 ロマン宇宙戦記二十五年の歩み』(竹書房、2001年、ISBN 978-4-8124-0700-4)p. 161。
- ^ 「大銀河科学技術講座 Sheet02 地球防衛軍の全容」『週刊宇宙戦艦ヤマト OFFICIAL FACTFILE』第8号p. 25。
- ^ 「大銀河科学技術講座 Sheet63A 地球防衛軍艦艇の変遷」『週刊宇宙戦艦ヤマト OFFICIAL FACTFILE』第67号p. 20。
- ^ a b 『宇宙戦艦ヤマト2199 COMPLETE WORKS-全記録集-Vol.1』p. 114。
- ^ a b c d e f g h i j k l 『宇宙戦艦ヤマト2199 COMPLETE WORKS-全記録集-Vol.1』pp. 116-117。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199 公式設定資料集[EARTH]』p. 235。
- ^ 設定画は『宇宙戦艦ヤマト2199 COMPLETE WORKS-全記録集-Vol.1』pp. 122-123に掲載。
- ^ 設定画は『宇宙戦艦ヤマト2199 COMPLETE WORKS-全記録集-Vol.1』pp. 128, 306に掲載。
- ^ 設定画は『宇宙戦艦ヤマト2199 COMPLETE WORKS-全記録集-Vol.1』pp. 131, 147, 306, 312に掲載。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199 COMPLETE WORKS-全記録集-Vol.1』p. 198。
- ^ a b 本編映像より。
- ^ 宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち記録全集上巻108頁。
- ^ 宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち記録全集下巻30頁および138頁。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199 第二章 太陽圏の死闘』劇場パンフレット(松竹、2012年)p. 12。
- ^ 「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 外伝I ガミラス万歳(ガーレ・ガミロン)」『月刊ニュータイプ2017年3月号』(KADOKAWA、2017年2月)p. 114。
- ^ 福井晴敏(ストーリー)、皆川ゆか『小説 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち I 《地球復興》』(KADOKAWA、2017年10月13日、初版、ISBN 978-4041062081)pp. 188-189, 409。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199 公式設定資料集 [EARTH]』p. 245。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199 公式設定資料集 [EARTH]』pp. 238-239。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199 COMPLETE WORKS-全記録集-Vol.1』pp. 019, 311。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199 公式設定資料集 [EARTH]』p. 242。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199 COMPLETE WORKS-全記録集-Vol.1』pp. 021-022, 310。
- ^ 福井晴敏(ストーリー)、皆川ゆか『小説 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち I 《地球復興》』(KADOKAWA、2017年10月13日、初版、ISBN 978-4041062081)pp. 396-397。
- ^ 福井晴敏(ストーリー)、皆川ゆか『小説 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち I 《地球復興》』(KADOKAWA、2017年10月13日、初版、ISBN 978-4041062081)pp. 187-188, 254, 258-265。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199 COMPLETE WORKS-全記録集-Vol.3』(マッグガーデン、2015年6月11日発行、第1刷、ISBN 978-4800004697)p. 260。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』BD&DVD(バンダイビジュアル、2014年、BCXA-0967・BCXA-0968)特典ブックレットp. 8。
- ^ a b 福井晴敏(ストーリー)、皆川ゆか『小説 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち I 《地球復興》』(KADOKAWA、2017年10月13日、初版、ISBN 978-4041062081)pp. 232-234。
- ^ 福井晴敏(ストーリー)、皆川ゆか『小説 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち I 《地球復興》』(KADOKAWA、2017年10月13日、初版、ISBN 978-4041062081)p. 229。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第三章 純愛篇』劇場パンフレット(バンダイビジュアル、2017年10月14日)p. 10。
- ^ 福井晴敏(ストーリー)、皆川ゆか『小説 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち II 《殺戮帝国》』(KADOKAWA、2017年12月26日、初版、ISBN 978-4041062098)pp. 9-10,79。
- ^ a b c d 『「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択』劇場パンフレット(宇宙戦艦ヤマト2202政策委員会〈発行〉、バンダイナムコアーツ〈販売〉、2021年)p. 07。
- ^ 『「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択』劇場パンフレット(宇宙戦艦ヤマト2202政策委員会〈発行〉、バンダイナムコアーツ〈販売〉、2021年)p. 26。
- ^ a b 『宇宙戦艦ヤマト2199 第四章 銀河辺境の攻防』劇場パンフレットp. 16。
- ^ a b c 『「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択』劇場パンフレット(宇宙戦艦ヤマト2202政策委員会〈発行〉、バンダイナムコアーツ〈販売〉、2021年)p. 08。
- ^ 『モデルグラフィックス2014年3月号』(大日本絵画、2014年)p. 9。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199 COMPLETE WORKS-全記録集-Vol.1』p. 012。
- ^ プラモデル「1/1000 地球連邦 宇宙戦艦ゆうなぎ艦隊セット」(バンダイ、2017年)の組立書。
- ^ MECHANIC - 宇宙戦艦ヤマト2205公式サイト、2021年11月16日閲覧
- ^ プラモデル「1/1000 地球防衛軍ドレッドノート改級補給母艦 アスカ」(バンダイ、2021年10月)組立書の設定解説。
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト2199』BD&DVD第1巻(バンダイビジュアル、2012年、BCXA-0485・BCBA-4316)収録の第1話オーディオコメンタリーより。
- ^ 豊田巧『宇宙戦艦ヤマト2199 上』(マッグガーデン、2013年、ISBN 978-4-8000-0215-0)p. 18。
- ^ 豊田巧『宇宙戦艦ヤマト2199 上』(マッグガーデン、2013年、ISBN 978-4-8000-0215-0)p. 17。
- ^ 豊田巧『宇宙戦艦ヤマト2199 上』(マッグガーデン、2013年、ISBN 978-4-8000-0215-0)p. 133。
- ^ 豊田巧『宇宙戦艦ヤマト2199 上』(マッグガーデン、2013年、ISBN 978-4-8000-0215-0)p. 30。
- ^ 豊田巧『宇宙戦艦ヤマト2199 上』(マッグガーデン、2013年、ISBN 978-4-8000-0215-0)p. 29。
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