四つ仮名 四つ仮名を含む語

四つ仮名

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/30 17:35 UTC 版)

四つ仮名を含む語

以下に四つ仮名を含む単語の例を歴史的仮名遣いによる五十音順に並べる。現代仮名遣いでも「ぢ」「づ」に書かれるものは太字で、「じ」「ず」を本則とし「ぢ」「づ」も許容されるものは斜体で示した。それ以外で「ぢ」「づ」のものは、現代仮名遣いでは「じ」「ず」に書き換える。漢字音は字音仮名遣で示し、字音仮名遣では四つ仮名を含まないが現代仮名遣いでは四つ仮名を含むものも示した。

和語

厳密には和語ではないが、ほぼ完全に和語化しているものや、漢語と和語の混合語で和語部分に四つ仮名が含まれるものも示す。

ア行

愛想尽かし(あいそかし)、蜻蛉・秋津(あきづ)、浅茅(あさ)、味(あぢ)、鯵(あぢ)、紫陽花(あぢさゐ)、あぢきない、味気ない(あぢけない)、味見(あぢみ)、小豆(あづき)、預ける(あづける)、東(あづま)、汗水漬(あせみく)、当てずっぽう(あてずっぽう)、後退り(あとずさり)、あばずれ、淡路(あはぢ)、会津(あひ)、甘んずる(あまんずる)、歩き詰め(あるきめ)、主(あるじ)、案じる(あんじる)、行き詰る(いきまる)、礎(いしずゑ)、五十鈴(いすず)、五十路(いそぢ)、磯釣り(いそり)、いぢいぢ、いぢける、無花果(いちじく)、著しい(いちじるしい)、虐め(いぢめ)、虐める(いぢめる)、いぢらしい、弄る(いぢる)、出づ(いづ)、伊豆(いづ)、何処(いづこ)、泉(いづみ)、出雲(いづも)、何れ(いづれ)、稲妻(いなま)、許婚(いひなづけ)、家路(いへぢ)、いみじ、蛆(うじ)、うずうず、蹲る(うずくまる)、氏(うぢ)、うぢうぢ、渦(うづ)、卯月(うき)、疼き(うづき)、疼く(うづく)、埋める(うづめる)、腕尽く(うでく)、項(うなじ)、頷く(うなく)、上擦る(うはずる)、裏付ける(うらける)、応じる(おうじる)、奥付(おくけ)、お小遣(おこかい)、怖気付く(おぢけく)、おぢゃる、おぢゃん、怖ぢる(おぢる)、怖づ怖づ(おづおづ)、訪れる(おとれる)、同じ(おなじ)、自づと(おのづと)、笈摺(おひずり)、大詰め(おほめ)、重んじる(おもんじる)、親父(おやぢ)

カ行

麹・糀(かうじ)、柑子(かうじ)、上野(かうづけ)、鉤爪(かぎめ)、格付け(かくけ)、駆けづる(かけづる)、鰍・杜父魚(かじか)、悴む(かじかむ)、加敷(かじき)、傅き(かしづき)、傅く(かしづく)、齧る(かじる)、数(かず)、数の子(かずのこ)、主計(かずへ)、固唾(かた)、片付く(かたく)、片付け(かたけ)、片付ける(かたける)、梶・楫・舵(かぢ)、鍛冶(かぢ)、梶木・旗魚(かぢき)、必ず(かならず)、蛙(かはづ)、貝塚(かひか)、通ひ詰め(かよひめ)、辛うじて(からうじて)、軽んじる(かろんじる)、感じる(かんじる)、缶詰(かんめ)、雉(きじ)、傷(きず)、築く(きづく)、気付く(きく)、絆(きな)、ぎゅうぎゅう詰め(ぎゅうぎゅうめ)、禁じる(きんじる)、籤(くじ)、挫く(くじく)、葛(くず)、口ずさむ(くちずさむ)、鯨(くぢら)、屑(くづ)、ぐづぐづ、崩す(くづす)、ぐづる、崩れる(くづれる)、黒ずむ(くろずむ)、黒尽くめ(くろくめ)[注 3]、くんづほぐれつ、げぢげぢ、けぢめ、蹴爪・距(けめ)、削る・梳る(けづる)、毛むくぢゃら(けむくぢゃら)、小路(こうぢ)、九十路(ここのそぢ)、心尽くし(こころくし)、心強い(こころよい)、小舅・小姑(こじうと)、梢(こずゑ)、こぢんまり、小遣(こかい)、小突く(こく)、小包(こつみ)、琴柱・箏柱(ことぢ)、言伝て(ことて)、氷詰め(こほりめ)

サ行

杯・盃(さかづき)、匙(さじ)、差し詰め(さしめ)、授ける(さづける)、囀る(さへづる)、じいんと、じくじく、しくじる、蜆(しじみ)、舌鼓(したつみ)、静か(しづか)、滴・雫(しづく)、沈む(しづむ)、沈める(しづめる)、島津(しま)、湿地・占地(しめぢ)、じめじめ、じろじろ、じろり、じわじわ、じわり、じわりじわり、信じる(しんじる)、じんじん、~ず、ずいと、ずうずう弁(ずうずうべん)、鮨詰め(すしめ)、鈴(すず)、錫(すず)、鱸(すずき)、涼しい(すずしい)、鬌(すずしろ)、蘿蔔・清白(すずしろ)、菘・鈴菜(すずな)、鈴生り(すずなり)、涼む(すずむ)、鈴虫(すずむし)、雀(すずめ)、硯(すずり)、漫ろ(すずろ)、筋(すぢ)、ずっこける、ずっしり、ずっと、ずばずば、ずば抜ける(ずばぬける)、ずばり、ずぶ、ずぶずぶ、ずぶ濡れ(ずぶぬれ)、ずぼら、隅々(すみずみ)、ずらかる、ずらす、ずらずら、ずらり、ずり落ちる(ずりおちる)、ずるい、ずるける、ずるずる、ずれる、ずわい蟹(ずわいがに)、ずんぐり、ずんずん、底力(そこから)、添へ乳(そへ)、それぢゃ、そんぢょそこら

タ行

竹筒(たけつ)、佇まひ(たたずまひ)、佇む(たたずむ)、たぢたぢ、但馬(たぢま)、立待月(たちまちき)、たぢろぐ、携える(たづさえる)、手綱(たな)、訪ねる(たづねる)、爺(ぢい)、爺さん(ぢいさん)、直(ぢか)、近々(ちかか)、近付く(ちかく)、近付ける(ちかける)、爺(ぢぢ)、爺(ぢぢい)、縮れ(ちれ)、縮れる(ちれる)、地デジ(ちで)、ぢゃ、~ぢゃ、ぢゃあ、~ぢゃふ、ちりり、ぢりぢり、築地(ついぢ)、通じる(つうじる)、づかづか、づきづき、つくく、~尽くめ(くめ)[注 3]、~漬け(け)、づけづけ、辻(つじ)、~つ、続く(つく)、続ける(つける)、鼓(つみ)、葛(つら)、綴り(つり)、綴る(つる)、常々(つねね)、躓く(つまく)、つれれ、手水(てうづ)、梃摺る(てこずる)、手近(てか)、手作り(てくり)、出突っ張り(でっぱり)、常磐津(ときは)、毒付く(どくく)、どぢ、泥鰌(どぢゃう)、閉ぢる(とぢる)、艫綱・纜(ともな)、とんずら

ナ行

就中(なかんく)、馴染み(なじみ)、馴染む(なじむ)、詰る(なじる)、薺(なづな)、七十路(ななそぢ)、鯰(なまづ)、蛞蝓(なめくぢ)、汝(なんぢ)、虹(にじ)、にじり寄る(にじりよる)、新妻(にひま)、額衝く(ぬかく)、杜松(ねず)、鼠(ねずみ)、螺子(ねぢ)、捻ぢる(ねぢる)、粘り強い(ねばりよい)、寝待月(ねまちき)、飲んぢまふ(のんぢまふ)

ハ行

箱詰め(はこめ)、端(はじ)、弾く(はじく)、筈(はず)、働き詰め(はたらきめ)、恥(はぢ)、恥ぢる(はぢる)、恥づかしい(はづかしい)、外す(はづす)、弾む・勢む(はづむ)、外れる(はづれる)、鼻血(はな)、引き摺る(ひきずる)、髭面(ひげら)、跪く(ひざまく)、鹿尾菜・羊栖菜(ひじき)、肘(ひぢ)、土方(ひぢかた)、羊(ひつじ)、歪み(ひづみ)、歪む(ひづむ)、蹄(ひめ)、人伝て(ひとて)、富士(ふじ)、藤(ふぢ)、穿る(ほじる)、酸漿・鬼灯(ほほき)

マ行

罷づ(まかづ)、~まじ、真面目(まじめ)、混じる(まじる)、先づ(まづ)、不味い・拙い(まづい)、三日月(みかき)、短い(みじかい)、惨め(みじめ)、店仕舞ひ(みせじまひ)、三十路(みそぢ)、身近(みか)、道連れ(みちれ)、水(みづ)、自ら(みづから)、壬(みづのえ)、癸(みづのと)、蚯蚓(みみず)、木菟・鴟鵂・角鴟(みみく)、向うずね(むかうずね)、むず痒い(むずがゆい)、むずむず、六十路(むそぢ)、難しい(むづかしい)、むんずと、藻屑(もくづ)、百舌(もず)、もぢもぢ、捩る(もぢる)、水雲・海蘊(もづく)、基づく(もとく)、紅葉(もみぢ)、貰ひ乳(もらひ

ヤ行

弥次・野次(やじ)、弥次馬・野次馬(やじうま)、弥次る・野次る(やじる)、弥次郎兵衛(やじろべゑ)、八十路(やそぢ)、行き摩り・行き擦り(ゆきずり)、行き詰まる(ゆきまる)、柚子(ゆず)、譲る(ゆづる)、夕星・長庚(ゆふつ・ゆふつ)、四十路(よそぢ)、捩る(よぢる)、攀ぢる(よぢる)、黄泉路(よみぢ)、万(よろづ)

ラ行

理詰め(りめ)

ワ行

鷲摑み(わしかみ)、僅か(わづか)、患う(わづらふ)、草鞋(わらぢ)、藁苞(わらと)、居住まひ(ゐずまひ)、位置付け(ゐちけ)、居待月(ゐまちき)、嘔吐く(ゑづく)、餌付け(ゑけ)、叔父・伯父(をぢ)、御爺さん(をぢいさん)、叔父さん・伯父さん(をぢさん)

漢字音

呉音

士・巳・氏・仕・市・示・字・寺・自・似・事・侍・祀・茨・柿・食・俟・舐・祠・耆・視・孳・耜・眥・瓷・疵・眦・詞・竢・飼・辞・嗜・慈・嗣・蒔・塒・飴・漬・磁・諡・薺(ジ)、食・埴・植・殖・寔・稙・蝕(ジキ)、実・疾・嫉(ジチ)、十・什・拾・習・集・楫・輯・隰・襲(ジフ)、岑・忱・甚・尋・椹・潯・蕈・鐔(ジム)、乍・社・邪・査・柤・射・斜・蛇・貰・鉈・槎・闍・謝・藉・麝(ジャ)、上・成・羊・床・状・尚・牀・城・浄・穽・晟・常・情・盛・崢・晴・筬・誠・靖・甞・嫦・裳・静・嘗・請・償・瀞(ジャウ)、夕・勺・石・汐・芍・杓・席・射・寂・蓆・碩・瘠・藉・籍・麝(ジャク)、从・囚・寿・岫・泅・酋・茱・従・殊・袖・逎・授・訟・售・就・遒・愀・愁・頌・酬・竪・綬・銖・慵・樹・豎・雛・鰌・鷲・讐・驟(ジュ)、从・従(ジュウ)、孰・淑・塾・熟(ジュク)、朮・述・術(ジュツ)、巡・旬・吮・盾・徇・洵・唇・純・淳・殉・脣・順・循・馴・楯・蒪・醇・鶉(ジュン)、序・助・抒・叙・徐・莇・野・埜・署・耡・蜍・緒・墅・鋤・薯・嶼・曙・藷・齟(ジョ)、丞・承・乗・剰・縄(ジョウ)、尽・臣・辰・神・泰・宸・晨・萃・蜃・腎・慎・儘・燼・贐(ジン)、殳・受・洙・殊・淙・訟・頌・鉐・誦・聚・樹・叢・讐(ズ)、痿・蕊・蕋・蘂(ズイ)、崇・淙(ズウ)、熟(ズク)、朮・述・術(ズツ)、劭・邵・紹・巣・韶・誚・憔・樔・樵(ゼウ)、渉・捷・褶(ゼフ)

池・地・豸・岻・治・峙・持・値・遅・痔・植・稚・雉・馳・踟・緻・薙・褫・穉(ヂ)、宙・胄・冑・紂・酎・紬・稠・綢・儔・疇・籀・籌・躊(ヂウ)、直・値(ヂキ)、柚・逐・舳・軸(ヂク)、帙・姪・秩(ヂチ)、蟄(ヂフ)、沈・朕・酖・湛・鴆(ヂム)、茶・荼(ヂャ)、丈・仗・廷・呈・定・長・亭・挺・庭・訂・停・萇・場・渟・程・腸・鄭・霆・酲・錠・橙(ヂャウ)、宅・沢・択・迪・狄・廸・荻・笛・著・着・箸・滌・敵・擲・覿・躑・糴(ヂャク)、虫・仲・冲・沖・住・柱・重・厨(ヂュウ)、朮(ヂュチ)、澄・澂・懲(ヂョウ)、佇・杼・苧・除・竚・紵・箸・儲・躇(ヂョ)、陣・陳・診・塵(ヂン)、吋・図・投・杜・肚・豆・恫・途・逗・徒・荳・酘・厨・痘・屠・揄・菟・塗・読・跿・骰・頭・竇(ヅ)、椎・槌・墜・縋・錘・鎚(ヅイ)、同・恫・洞・桐・胴・動・童・筒・粡・僮・銅・慟・潼・橦・瞳・艟(ヅウ)、兆・条・佻・迢・挑・晁・掉・窕・朝・棹・跳・誂・銚・肇・蜩・趙・調・髫・潮・櫂・齠(デウ)、喋・畳・楪・牒・蝶・褶・諜・鰈(デフ)

漢音

二・尓・弍・而・耳・児・迩・珥・爾・餌・邇・轜(ジ)、柔・揉・蹂・鞣(ジウ)、肉・宍・衂・衄(ジク)、日・衵・釼(ジツ)、入・廿(ジフ)、壬・任・妊・荏・衽・姙・恁・袵・棯・稔(ジム)、若・惹(ジャ)、壌・穣・譲・攘・禳(ジャウ)、若・弱・惹・蒻・鶸(ジャク)、乳・儒・孺・濡・懦・嬬(ジュ)、戎・絨(ジュウ)、閏・閠・潤(ジュン)、如・汝・洳・茹(ジョ)、冗・仍・茸・認(ジョウ)、辱・溽・蓐・褥・縟(ジョク)、人・儿・刃・仁・仭・忍・荵・靭・認(ジン)、忰・垂・陲・随・隋・彗・遂・瑞・睡・瘁・隧・穂・誰・燧(ズイ)、蕘・遶・橈・繞・蟯・擾・饒(ゼウ)、囁・顳(ゼフ)

尼・怩・膩(ヂ)、狃・紐・鈕・糅(ヂウ)、忸・衂・衄(ヂク)、衵・昵(ヂツ)、賃(ヂム)、娘・嬢・醸(ヂャウ)、女(ヂョ)、濃(ヂョウ)、匿(ヂョク)、尿・溺・嫋・嬲(デウ)、捻・聶・躡・鑷(デフ)

唐音

頭(ヂュウ)

慣用音

次・滋・璽(ジ)、獣(ジウ)、実(ジツ)、汁・渋(ジフ)、奘・弉・襄・驤(ジャウ)、雀・鵲(ジャク)、入・戍・受・呪・需・聚(ジュ)、从・充・従・銃・縦(ジュウ)、戍・恤(ジュツ)、十(ジュッ)、恂・准・惇・凖・準(ジュン)、恕・絮・舒(ジョ)、拯・烝・垪・蒸(ジョウ)、迅・訊・糂・蕁(ジン)、事(ズ)、陏・荀・隼・笋・筍・惴・詢・諄・遵・膸・髄(ズイ)

除(ヂ)、竺(ヂク)、昵(ヂツ)、濁(ヂョク)、滌・絛(デウ)、帖(デフ)

外来語

英語からの借用語について大まかに記すと、元の綴り字で -ge-、-gi-、-j- の単語が「ヂ」と表記された。他方で、 -sur- と綴る一部の単語が「ジ」と表記された。


注釈

  1. ^ ただし、このローマ字表記の元となった当時のポルトガル語では、jgzdzの発音の区別はなく、日本語の発音を書き分けるための便宜的なものとみられる。
  2. ^ 山口県の地名で徳地町徳地インターチェンジは「とくぢ」だが、人名姓で宮地の場合は「みやぢ」「みやじ」が混在している。
  3. ^ a b 「竦める(すくめる)」に由来する語であるとして歴史的仮名遣いを「~ずくめ」とする説もある。この説に従うならば、「尽」は語源から離れた用字ということになる。

出典

  1. ^ 沖森卓也編『日本語史』桜楓社、1989年、72頁。
  2. ^ 迫野虔徳「古文書にみた中世末越後地方の音韻」『語文研究』22号、九州大学国語国文学会、1966年。後に『日本の言語学 第六巻 方言』(大修館書店、1978年、602-604頁)再録。
  3. ^ 日本語、どうでしょう? 第214回 「地面」はなぜ「じめん」なのか? - ジャパンナレッジ 知識の泉 神永曉


「四つ仮名」の続きの解説一覧




四つ仮名と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「四つ仮名」の関連用語

四つ仮名のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



四つ仮名のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの四つ仮名 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS