上顎前突症 上顎前突症の概要

上顎前突症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/30 08:31 UTC 版)

概要

健康面への影響もあるが、外見上のコンプレックスを持つ者も多い。上顎前突症の目安として、かみ合わせた際の上顎中切歯下顎中切歯の水平距離(オーバージェット)が5mm以上といわれている[1]

健康への影響は個人差がある。前歯の突出によって唇が閉じにくいため口腔内が乾燥しやすく、歯周病虫歯を誘発しやすくなる。顎のバランスが悪いため顎関節症にもなりやすい。また、頭痛や肩こりなどを引き起こしやすく、ストレスの原因にもなる。ただ、そういった症状が必ず出るとはいえず、歯並びがよければ必ずしも治療が必要な症状ではない。

アメリカなどでは外見、特に歯並びを重要視する立場から子供の成長期に矯正をさせる習慣が根付いている。日本では、上顎前突による前歯の突出に対してコンプレックスを抱いている人も多く、美容整形の観点から治療を受ける者も多い。

原因

先天的な原因としては遺伝的な要因、後天的な原因としては主に成長期でのおしゃぶり使用[2]や指しゃぶりや爪噛み、口呼吸等の生活習慣によるもの、思春期の際の親知らずの萌出等が挙げられるが、一概にはわからない。遺伝的な要因としては顔面の骨格形態(上顎が大きい、下顎が小さい等)、歯の大きさなどが挙げられる。

治療

主に歯列矯正、または上顎骨の一部を切除する外科矯正によって解消する。歯列矯正は親知らずなどの抜歯を伴う事もある。

関連項目

外部リンク


  1. ^ 編集:葛西一貴・亀田晃・川本達夫・後藤滋巳相馬邦道丹羽金一郎 編 『歯科矯正学』(第4版)医歯薬出版、2001年4月15日、pp.264-265頁。ISBN 4-263-45514-2 
  2. ^ 亀山孝將 おしゃぶり誘発顎顔面変形症(PFDS)(1)、(2)、(3)、(4)、月刊保団連;2006.11 No918、2006.12 No920、2007.3 No927、2007.4 No932


「上顎前突症」の続きの解説一覧




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「上顎前突症」の関連用語

上顎前突症のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



上顎前突症のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの上顎前突症 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS